東京オートサロン2025のスズキブースに、メルヘンな雰囲気を漂わせるクルマが展示してあった。超かわいらしく、どこかに欧風な格式高い雰囲気をまとったワゴンRスマイルだ。このクルマに、ちょっと変わった仕掛けがされていたのを皆さんは気づいただろうか。「ちまいる」を見つけた人は、100点です!
文/写真:佐々木 亘
【画像ギャラリー】内装もチョー激かわ!! スズキってかわいいを知り尽くしちゃってるねこれ(12枚)画像ギャラリー■おとぎ話から出てきそうなクルマ
スズキがカスタマイズしたワゴンRスマイルは「ヨーロピアンアンティーク」という名前が付いている。カスタムのテーマは「かわいい」だ。
かわいいにもいろいろあるわけだが、今回はアンティークとの掛け合わせをしている。雑貨や家具などの調度品にある、柔らかで個性的な世界観をクルマで表現した。
各所にこだわりは見えるのだが、まず驚いたのがピンク色に塗られたタイヤである。かわいいとヨーロピアンアンティークをリンクさせていくと、「黒いもの」が違和感でしかなく、色調を合わせることにこだわったという。
タイヤを塗ると言うのは簡単だが、結構技術がいる作業だ。スズキとしても、かなりチャレンジングなことをしたと語っていた。
仕上がったタイヤは、サイドウォールが綺麗な薄ピンク色に塗られている。開発の途中段階では、タイヤのトレッド面までピンクにしてしまおうという意見もあったようだが、最終的にはサイドウォールだけの着色で収まったようだ。
エクステリアでは、ボディカラーも実に美しい色味であった。ベース色はベージュなのだが、その上にピンクのガラスフレークを塗り、さらにトップコートをかけるという贅沢な3コートで、見る角度を変えると赤みが強く出るところがある。
こうした不思議な塗装は、特別仕様車などで市販モデルにも使って欲しい。
バックドアにはボディシートを貼り、柄をつけることで不思議な扉の雰囲気を作り出している。このあたりは、少しメルヘンチックな要素も併せ持つ。
ワゴンRスマイル自体がそもそもかわいいのだが、そこに輪をかけて「かわいい」を上塗りしたクルマは、女性ユーザーにも手に取りやすい存在になっていた。さらにこのクルマは、人気が出そうなあるモノを積み込んでいたのだ。
【画像ギャラリー】内装もチョー激かわ!! スズキってかわいいを知り尽くしちゃってるねこれ(12枚)画像ギャラリー■これバズるよ!不思議な妖精「ちまいる」がかわゆい
車両前方にモコモコでマルっとしたキャラクターがいた。実はこのキャラクター、スズキのオリジナルキャラなのだ。
名前は「ちまいる」。ワゴンRスマイルによく似た小さい生き物で、仲間と間違えてワゴンRスマイルについてきたようだ。どうやらたくさんの仲間もいるらしい。
ちまいるはワゴンRスマイルのボディカラーと同じ数の8匹(匹か頭か人か、妖精の数え方がわからない)いる。カタログにもHPにも載っているので、是非ちまいるを検索してみてほしい。
このちまいるが、展示されていたワゴンRスマイル ヨーロピアンアンティークの中にも隠れているというのだ。某ネズミの王国の隠れ〇ッキーみたいな感じか。
探してみると助手席側のインパネドリンクホルダーと運転席のインパネアンダートレーに、それぞれ1体ずつ確認できた。展示されていたクルマを遠めに見て、このちまいるを発見できた人はどのくらいいるのだろうか。これを大々的にクイズにしても面白かったと思う。
さらにもう1カ所、ちまいるが隠されていた場所があるのだが、これは遠めに車両を見ただけでは絶対に分からない。実はナビ画面の平均燃費を表示する箇所のワゴンRスマイルから出てくる排気ガスの一つ一つが、ちまいるになっていたのだ。
こんなところまで絶対に見えない(見ない)だろ!と思うところまで、細かくデザインしていくスズキさん。なかなかにこだわりが深い。
筆者の感想としては、このオリジナルキャラクター「ちまいる」は、小中学生を中心に人気が出そうなフォルムをしていると思った。アピールの仕方によっては、三菱自動車のデリ丸くらいまで、認知度が上がりそうな予感もするのだ。是非、ちまいるをもっと推してほしい。
ちなみに、スズキ純正用品でちまいるグッズが用意されており、現在はリバーシブルのラバーキーホルダーが販売されている。見れば見るほどにかわいらしく、そばに置いておきたくなる妖精だ。できればラバーキーホルダーだけでなく、ぬいぐるみがあると嬉しい。こちらは妖精のちまいるに、販売を要請しておこう。
かわいいを作り出したらスズキの右に出るものはいない。オートサロンでの反響を市販車へフィードバックして、さらなるかわいいクルマの開発を期待して待っています。
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