2019年、BMWとの協業で生み出された現行型トヨタ スープラ。以来、トヨタが独自に改良と熟成を重ねてきたが、いよいよ最終進化モデル “A90 Final Edition”が発売される。A90スープラから届いた最高の別れの挨拶だ!!
※本稿は2024年12月のものです
文:ベストカー編集部/写真:トヨタ
初出:『ベストカー』2025年1月10日号
GT4の技術を投入し、スープラは究極の進化を遂げる!!
次期型開発進行中の情報もあるなか、突如、2024年11月28日に発表された“A90 Final Edition”。
その名が示すように、現行型スープラの最終モデルとして、GT4レースから得た知見を惜しみなく投入した、最終進化形モデルだ。
低く構えたフロントマスクにはカーボン製スポイラーやカナードを装着。リアではカーボン製のスワンネック構造のリアスポイラーが存在をアピール。
これらはGT4マシンを開発するトヨタGAZOO Racing Europe(TGR-E)がモータースポーツの知見を活かし、風洞実験をして開発したものだ。
さらにエンジンフードにはカーボン製ダクトが新設され、クーリング性能を引き上げている。
搭載される直列6気筒3Lターボエンジンは吸排気系の見直しに加え制御の最適化により435ps、58.1kgmに引き上げられた。
パワーを受け止め、さらに操縦性を極めるため、特にフロア周りを強化して、より強靭にチューニングされたサスペンションを受け止める。
リアサブフレームはアルミリジッドマウント化されダイレクトなロードインフォメーションを伝える。ブレーキもキャリパー&ディスクともに大経化してさらに強化された。
まさに現行型スープラの集大成だ。2025年春以降、グローバルで300台が限定販売される!!
【画像ギャラリー】2025年春以降登場……世界限定300台!! 最後にして最高のA90!! トヨタ スープラ “A90 Final Edition”(16枚)画像ギャラリーGT4の知見を投入した空力ボディを開発
GT4マシンの開発を担当するTOYOTA GAZOO Racing Europeがモータースポーツの知見を活かし空力性能開発を担当。フロントスポイラー、カナード、スワンネック構造のリアスポはカーボン製。
●A90 Final Editionはここが凄い
・吸気経路の見直し、低背圧触媒の採用により圧力損失を低減。エンジン制御の見直しにより+48ps、+7.1kgmのパワーアップ
・オイルパンにバッフルプレート追加
・アクティブディファレンシャルの制御最適化によりハンドリングを改善
・フロントブレーキをブレンボ製19インチ大型キャリパーとするとともに、大径395mmのフローティングドリルドディスク採用
・リアブレーキをフローティングドリルドディスク化
・GR Supra GT4が採用するKW製サスペンション採用。伸び側16段、縮み側12段の減衰力調整
・前後スタビ強化
・フロントロアアームに強化ブッシュ、コントロールアームにピロボールジョイント採用。リアサブフレームをGT4同様のアルミリジッドマウント化
・フロントカウルブレース強化、フロント床下ブレース、リア床下ブレース追加。リア床下ブレース構造強化、強化ラゲージクロスバー追加
・前後キャンバー角の見直し
・タイヤサイズは前後ともに10mmワイド化
・カーボンフロントスポイラー、フロントカナード、フロントセンターフラップ採用。カーボンボンネットダクト追加。スワンネック構造リアウイング装着
・レカロ製カーボンフルバケットシート採用
コメント
コメントの使い方凄く魅力的な車ですが、シビックのカーボンパーツ武装版でさえ1200万円と発表されましたからね。
大幅なエンジンチューンや新作サスにブレーキ、シートなど高額部品まで全とっかえなこちらは、価格想像すると恐ろしい