ホンダと日産の統合話は土壇場で「お流れ」となりそうだが、日本の経済メディアが、お隣中国でも巨大統合話が持ち上がったと報じている。中国国営5大企業である「重慶長安汽車」と「東風汽車」が統合交渉に乗り出したというのだ。仮に統合すれば販売台数はBYDを抜き、中国1位になる。ホントか?
文:ベストカーWeb編集部/写真:日産自動車
中国国営5大企業の2社が統合か?
ご承知の通り、中国には国営の自動車メーカーと民営の自動車メーカーが混在している。近年は斬新な発想や経営のスピード感などから、民営系の自動車メーカーが存在感を発揮してきた。BYDや吉利の急成長を見れば、それが納得いただけるだろう。
いっぽうの国営系も危機感は持っていた。中国では国営系のうち「上海」「第一」「長安」「東風」「奇瑞」を5大メーカーと呼ぶのだが、そのうちの第一、長安、東風は包括的な提携を結び、部品調達や新技術開発などについて協業を進めてきてはいた。今回統合話が持ち上がったのは、そのうちの長安と東風というわけだ。
まず長安汽車だが、1862年に上海砲兵局として設立され、第2次大戦後にジープのノックダウン生産で自動車事業に参入した。過去にはスズキやPSAグループ、現在ではマツダやフォードと提携関係にあり、2024年は268万3798台を売り上げた。
いっぽうの東風汽車だが、毛沢東の号令を受けて1969年に湖北省で設立された。吉林省に本拠を置く第一汽車に対して第二汽車と呼ばれてきた経緯があり、同じ董事長が両社を歴任するなど交流があった。日産とホンダのほか、PSAグループなどとの合弁会社を持ち、2024年は乗用車を189万5934台販売している。
両社が統合すると販売台数でBYDを上回る
さて両社が統合するとどうなるか。両社を合わせた販売台数は約458万台で、中国第1位のBYDの427万台を上回る。日本企業で太刀打ちできるのはトヨタ(1015万台)以外なく、334万台の日産はもちろん、380万台のホンダも凌ぐ規模となる。
いっぽう懸念点もある。前述したとおり、中国の国営企業は外国企業との合弁会社を数多く抱えているのだが、地元民営ブランドの猛攻に押されて、そういったブランド群が近年急速に失速しているのだ。
東風と長安の統合は、単に規模の優位を狙うだけではだめで、合弁企業の魅力をどう再構築するかが、経営を左右する大きな要因となるだろう。
中国の自動車産業は完全に淘汰の時代に突入したが、BYDや吉利に加えて、シャオミ、シャオペン、リープモータースなど、新興勢の成長がものすごい。長安汽車は先日、傘下のアバター・テクノロジーを通じてファーウェイ子会社の株を取得したが、こういった新興勢との連携が、今後の国営系自動車メーカーの生き残りのカギとなるはずだ。
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