知らないことだらけ!! 高速道路の舗装に駐車場 交差点……「道路」の進化アレコレ【ベストカーアーカイブス2013】

02:サイズは? SAの駐車場は? 最新の駐車場事情

通常の5段式から4段式の立体駐車場にすることで、ハイルーフ車需要に応える
通常の5段式から4段式の立体駐車場にすることで、ハイルーフ車需要に応える

 次なるテーマは駐車場事情。20年前は5ナンバーだったレガシィなども今や3ナンバーに。いっぽう軽ではタントなどスーパートール系というジャンルも出てきた。そんななか駐車場のサイズは変化しているのか? 立体駐車場を製作する永代機械工業に聞いた。

「立体駐車場の弊社の規定は長さ5000mm×幅1830mm×高さ1550mmで、最近この数値が見直されたことはありません。ただ、全高1.5m以上の軽やミニバンが近年増えたことで、従来の5段式から4段式に段数を減らし、すべての駐車スペースで高さ2100mmまでのハイルーフ車対応にといったニーズは増えていますね」

 高速道路ではNEXCO中日本が新東名のSA/PA駐車場で大型車と小型車を分けサービス向上を図り、広さも駿河湾沼津SA(上り)の敷地面積は東名海老名SA(上り)の4倍以上の2万7000平方メートルもある。

 また「タイムズ」の運営で有名なパーク24では軽やコンパクトカーが増え、駐車場フラップ板が反応しないなんてケースを想定し、今年度中に10cm長くしたフラップを導入。

 さらに都市部で慢性化し、環境負荷も高い渋滞の緩和対策として関東バス、東京都武蔵野市と連携し、中心部から離れた指定のタイムズ駐車場に駐車し、バスで中心部へ向かうことで駐車料金の割引を受けられる「交通ICパーク&バスライド」を今年3月に開始した。さまざまな部分で駐車場事情も変わっている!!

武蔵野市の「ムーバス」を利用し、かつここに駐車すると200円の割引が受けられる
武蔵野市の「ムーバス」を利用し、かつここに駐車すると200円の割引が受けられる

03:日本に普及するか!?「ラウンドアバウト交差点(RBT)」

RBTによって長い横断歩道もなくなり、安全性アップ!
RBTによって長い横断歩道もなくなり、安全性アップ!

 ラウンドアバウト(以下RBT)って何かというと右下写真のような環状交差点のことを指す。英国など欧米では特に郊外などで一般的。通常の交差点に対して 01.信号機が必要ないため、円滑な交通を実現でき、コスト・環境面でも有利 02.交錯点が少なく、速度も抑制されるため重大事故が起きづらく安全 03.災害時も自立性があり影響を受けにくいなどの特長がある。

 しかし、日本では長らく普及してこなかった。なぜか?

 欧米のRBT交差点は環道内の車両優先が原則だが、日本では信号機がない交差点での「左方優先」が道交法で決まっているため外からの進入車両が優先となる。すると、進入車両が充分減速しないことで事故が発生したり、交通量によっては環道内に多くのクルマがなだれこみ、動けなくなるという事態も発生する。

 だが「今年の道交法改正で、初めて環状交差点が定義され環道内優先の原則も併せて明記されRBT普及の下地が整ってきました」と語るのはRBTを推進する国際交通安全学会担当者。

 現状RBT交差点は日本では少ないものの本誌3/26号で取り上げた長野県飯田市の東和町交差点を始め、2012年6月に完成した茨城県日立市の常陸多賀駅前広場のRBTや長野県軽井沢町の六本辻交差点でも2012年11月よりRBTの運用を行い、中央島の整備など含め今年度中に本格実施できる見込み。同県須坂市の野辺地籍交差点でも2014年度中に開始の見込みだ。

 写真の六本辻交差点は付近の小学生も通る長い横断歩道があり、4方向からクルマが流入する複雑な交差点だったが、軽井沢町生活環境課によると「RBT導入後は環道内車両の速度が下がり、安全になったという声が多いです」と反響は上々。「不慣れなため危険だ」という声もあるが、環道内優先のルールを徹底すれば問題ないと見ている。

 日本には特に地方部では信号機のない交差点の数が多い。1方向から1時間に800台以下の流入量の交差点はRBTが適するという試算もあり、安全性が高いラウンドアバウトはこれからもっと普及していくはずだ!!

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