クルマばかりに注目が集まりがちだが、それを走らせるモノ、すなわち道路はいったいどう変わっているのか? それとも変わってないの? その進化の度合いも含め、気になる道路事情のアレコレを探ってみた!(本稿は「ベストカー」2013年9月10日号に掲載した記事の再録版となります)
文:編集部
01:高速道路の7割が採用!! 進化した舗装技術とは?
まずは、道路の舗装について。普通に走っていてもただのアスファルトで代わり映えしないなあという印象だが、見た目は地味ながらも(失礼)実はここ20年ほどの間に道路の舗装はかなり進化していた。
雨が降ると一番怖いのがハイドロプレーニング現象。特に高いスピード域で水たまりなどを通る際、路面とタイヤの間に水が入り込んでしまう現象のことで、記憶に新しいのは2007年F1日本GPでマクラーレンのF・アロンソがこの現象を起こし、スピンしてリタイアしたこと。
ハイドロプレーニングを起こすとF1チャンプのアロンソほどのドライビングスキルをもってしてもお手上げ。たとえどんな高性能ウェットタイヤを履いていようとたちまちコントロール不能に陥ってしまうのだ。
そんなわけで大変怖いハイドロプレーニング現象だが、この対策として高機能舗装が導入されたのだ。
まず導入されたのは高機能舗装Ⅰ型と呼ばれるタイプ。その特長は、従来の密粒舗装と呼ばれるタイプよりも骨材(アスファルトの材料となる砂や砂利)間の隙間が多く、排水性に優れることだ。ではいつ頃から採用されていたのか?
NEXCO東日本は1999年から、NEXCO中日本では1998年から導入を開始したとのこと。これが正式に採用された年なのだが、試験的にはより以前から導入されており、NEXCO西日本広報室によると1989年に東北自動車道で採用されたのが初の事例とのこと。
しかし、ここで問題が一つある。この高機能舗装Ⅰ型には表面が削れやすく耐久性の面で劣るという大きな弱点があり、上の写真のような損傷が発生しやすいのだ。いくら排水性に優れていても、これじゃあ困るとばかりに登場したのが高機能舗装II型。
I型が舗装表面から内部まで適度な隙間を有していたのに対し、II型では表面は隙間を持つ半面、内部は骨材がぎっしり詰まった構造になっている。こうすることで舗装表面で優れた排水性を発揮するとともに耐久性にも優れるというまさにいいとこ取りの舗装になったのだ。
NEXCO西日本によるとこのⅡ型が導入されたのは2003~2004年頃。2010年度には全体の道路延長距離に対して、71.0%の採用率とかなり普及も進んでいる。
一般道はどうか? 国土交通省関東地方整備局に聞いた。
「高機能舗装(排水性舗装)が採用され始めたのは1998年頃からです。我々の管轄道路の総延長距離は約2400kmですが、現在ではそのうち約60%が高機能舗装を採用しています」
まだ高機能舗装から密粒舗装に戻る継ぎ目でドキッとすることもあり、案内表示など舗装の変わり目を視覚的に分かるような対策を切望するが、20年前と比べ、高速でも一般道でも舗装技術は進化を遂げていた!!












コメント
コメントの使い方日本では絶対に、ラウンドアバウトは普及しません!理由はマナ-の問題が一つ。更にEUの様にラウンドアバウト交差点は大きな面積が必要です。まっ、ラウンドアバウト交差点造るなら、お互い譲る気持ちが浸透してからだな。