ついに日産から正式に生産終了が宣言された日産 GT-R。新車で買えないなら中古を狙うしかないが、MYごとの相場&タマ数のほか、気になるスペシャルGT-Rについても、中古車のエキスパートである伊達軍曹どのがレクチャーする。
※本稿は2025年3月のものです
文:伊達軍曹、ベストカー編集部/写真:日産、ベストカー編集部 ほか
初出:『ベストカー』2025年4月26日号
ついにこの時が……日産が正式にオーダーストップを宣言
R35GT-Rの生産終了は2024年内から囁かれていたが、日産はついにホームページ上で新規オーダー受付の終了を宣言した。
R35GT-Rは、デビューから2025年2月まで、累計で1万7122台を販売。2008年の販売台数は「4874台」という驚異的な数字を記録しているが、これは「2008年後半から北米向け生産が立ち上がるため、それまでに集中的に日本向け仕様の生産を行った」(水野和敏氏談)からだ。
「国内販売台数は当初から500台/年で計画」(水野氏談)だから、いかに日本人から愛されたかがわかる。
新車で買えないとなると気になるのは中古車の動向だ。正直相場が下がる要素は見当たらないし、投機対象となれば爆上がりもある。
R35GT-Rの今後の中古車動向について、伊達軍曹が考察する。
価格が安くて狙いやすいMYは?
価格と流通量だけで考えるのであれば、最も狙いやすいのは最初期世代(2007年10月~2010年10月)。
この世代でも一部の物件は総額1100万円を超えるが、一般的なスペックの中古車なら総額700万円台でも充分イケる。そして流通量も決して豊富というほどではないが、まずまずの量は確保されている。
オススメのMYは?
とはいえ最初期世代は今や年式的にいささか古く、そして乗り心地的にハードである点もネックとなる。
そのため一般的にオススメとなるのはMY17、すなわち史上最大規模の改良を受け、2016年8月から2017年10月まで販売された世代と、その装備をほんの少々変更したMY18(2017年11月~2019年3月)だ。
こちらの世代であれば乗り心地が大幅によくなっていることに加え、シャシーと空力、そしてエンジン性能も向上。それでいて中古車は現在、好条件な一台を総額1100万円前後で狙うことができ、流通量もまずまず豊富。中古車としてはきわめて好バランスな存在だ。
スペックVは?
水野氏時代の2009年1月に発表された「スペックV」は、VR38DETTのターボチャージャーの過給圧を一時的に高める「ハイギヤードブースト」を設け、レーシングユースのカーボンセラミックブレーキをベースとする「NCCB(Nissan Carbon CeramicBrake)」等々を採用した2シーターモデル。
きわめて魅力的な存在だが、残念ながら2025年3月中旬現在、中古車は1台も流通していない。
エゴイストは?
これまた水野氏時代の2010年11月のマイナーチェンジ時に登場した上級グレード「エゴイスト」。
スペックVと共通のカーボン製リアスポイラーやレイズ製鍛造ホイール、チタンエグゾーストシステムが標準装備されるだけでなく、インテリアカラーを20種類の組合せから選択できたりする、まさに“エゴイスト”だったが、こちらも前述日現在、残念ながら中古車は0台だ。



























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