よくクルマのハンドリング性能や性格の話になると「ホイールベースが長いから…」と話題になることが多い。このホイールベースというキーワード。今更ながらだが、どんな意味を持ち、そして長かったり短かったりするとどんな違いがあるのだろうか?クルマの基本性能やキャラクターに大きく影響するホイールベースに関して今一度見てみよう。
文:西川 昇吾/画像:日産、トヨタ、ベストカーWeb編集部ほか
【画像ギャラリー】一目でわかる!? 市販車から希少車まで! とにかく長いデカイロングホイールベース車たち! (10枚)画像ギャラリーホイールベースって何?
ホイールベースは前後の車軸間の長さだ。簡単に言えば前のタイヤと後ろのタイヤの距離である。この長さが異なるとクルマの曲がりやすさと直進安定性に大きな影響をもたらす。だからこそ、ホイールベースがクルマのハンドリング性能や性格の話題になると注目されることが多いのだ。
簡単に言ってしまえばホイールベースが長い方が、直進安定性が高く、曲がりにくい。短い方が、俊敏性が高く曲がりやすいが、直進安定性は低くなるのが一般的な傾向だ。
一般的にどこからホイールベースが長いと言えるかは一概には言えない。それはクラスごとでボディサイズのボリュームゾーンが異なるからだ。
軽自動車とラージサイズセダンを比べて「○○mm以上だからロングホイールベース!」と言い切るのは無理があるのは誰しも分かるだろう。どこからがロングホイールベースでどこからがショートホイールベースかはクラスによって異なるのだ。
最近はロングホイールベースが主流?
ただ、全体的な現在のトレンドなのはロングホイールベースである。先にロングホイールベースの特徴をハンドリング面のみで紹介したが、ロングホイールベースにすることで得られる他のメリットもあるのだ。
それは室内空間を広く出来るということ。タイヤをクルマの端に寄せていくと自然とロングホイールベースになる。室内空間を始め、各種メカニズムのスペースを確保しようとするとロングホイールベースの方が有利と考えられることも多い。
その反面、昔に比べてタイヤから前後それぞれの先端までの距離を表すオーバーハングが長いクルマが減った印象だ。これは先に述べた室内空間の関係もあるが、より車体の中心に重量物をまとめようという考えが大きいだろう。そのほうが優れた運動性能を得られるというメリットがあるからだ。
時代が進化して、技術や制御などが優れた現在でもホイールベースの違いは大きく表れていると筆者は感じる。
ショートホイールベースのクルマを運転して、直進安定性が不足しているから落ち着きがないと感じることはないが、ロングホイールベースのクルマを運転すると、高速道路での安定性や疲労感の少なさに差が出ていると実感する。
もし、「長距離移動が楽なクルマ」を探しているのであれば、検討しているクラス内でもホイールベースが長いクルマを選んでみるのも手かもしれない。ホイールベースはそれだけ、走りに大きな違いをもたらす数値なのだ。












コメント
コメントの使い方昔と今を比べて変わったことは、FRからFFに主流が映った。記事に書かれてるオーバ-ハングFRはリヤーオーバ-ハングが長かったが、FFはリヤが少ないかわり、フロントオ-バ-ハングが長いよ。理由はフロント車軸よりエンジン市が前だから。
もう少し言うと、FRでフロントオ-バハング長いと、曲がらない。だからFRはフロントオ-バハングを少なくした