「時代を先取りしたEVモデルをリリース」 4代目
4代目では進化した電気自動車が登場。
スズキは1968年から電気自動車の開発に着手しており、1970年の大阪万博ではキャリイバンの電気自動車が会場内の管理施設パトロール用に使用されていたほど。そんな長年で培った技術がアルトに詰め込まれた。
見た目はガソリン車とほぼ同じだが、15kW /8.0kgf・mを発揮する小型で軽量・高効率のDCブラシレスモーターと、きめ細かな制御が可能なIGBTインバータ、シール型鉛バッテリーを組み合わせ、10.15モードで55km、40km/h定速走行で90kmの一充電走行距離を実現。
さらに、バッテリーを床下収納にしたことで、4名定員と十分な荷室容量も確保した。ちなみに、発売当時の価格は279万円だった。
「燃費自慢が登場し、走り自慢が復活」 7代目、8代目
21世紀になり、年々省資源・低燃費の気運が高まるなか、7代目では時代にマッチした新しい仲間が登場。
モデルチェンジから2年ほど経った2011年11月に追加された「アルト エコ」は、スズキの低燃費技術を結集した燃費自慢のモデルだ。
一番のキーとなるのはパワートレインで、新世代R06Aエンジンおよび副変速機付きCVTは新技術を取り入れて徹底的にフリクションを低減。アイドリングストップシステムも、エンジン停止の頻度を高めるような改良が施された。
さらに、車高を15mm下げ、新形状のフロントバンパーにより空気抵抗を低減。車軸の見直しや専用タイヤを採用し、回転および転がり抵抗も抑えられたという。
こうした細かな取り組みにより、当時ガソリン車トップの燃費30.2km/Lを達成。その後も段階的に燃費性能が向上し、最終的には35.0km/Lを実現した。
このように低燃費車をアピールしつつ、8代目では「ワークス」が15年ぶりに復活。「クルマを操る楽しさを追求し、さらに走りを磨き上げた軽ホットハッチ」を目指し、内外装に専用パーツを採用。
エンジンはR06Aターボのままだが、既出のターボRSよりも最大トルクを高めつつアクセルレスポンスも向上。専用開発のショートストローク5速MTと、専用チューニングを施した5速AGSが組み合わされる。
もちろん足回りも強化され、軽自動車離れしたパフォーマンスを披露するのだ。
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