2025年3月20日、タイで開催されたバンコク国際モーターショー2025に出展された三菱 エクスフォース。日産 キックスより少し大きく、トヨタ カローラクロスより少し小さいというお手頃サイズのSUV。これは次期型RVRの姿なのか!?
※本稿は2025年4月のものです
文:諸星陽一/写真:ベストカー編集部、三菱 ほか
初出:『ベストカー』2025年5月10日号
お手頃サイズのSUVはストロングハイブリッド搭載
バンコクモーターショー2025において、タイで発表された三菱のクロスオーバーSUV「エクスフォース」が初めて一般公開された。
三菱自動車タイランドのバイスプレジデント、サロー氏のプレスカンファレンスでの説明を要約すると以下となる。
エクスフォースは“シルキー&ソリッド”というコンセプトのもと、流れるような優雅さと力強さを融合した三菱自動車らしさを明確に表現したデザインを採用。最新のフルハイブリッドシステムを搭載し、力強い加速と優れた燃費性能(24.4km/L)を実現する。
さらに、7つのドライブモードとAYC(アクティブ・ヨー・コントロール)により、あらゆる路面で安心、安全な走行を可能にする。特別にチューニングされたサスペンションは、タイの道路事情に合わせて最適化され、10万km以上の走行試験を行った。
“ダイヤモンドセンス”と名付けられた先進運転支援システム(ADAS)を全車標準装備。360度カメラ、アダプティブクルーズコントロール、ブラインドスポット警告(BSW)などが含まれる。また、すべてのグレードに6つのエアバッグが標準搭載され、ASEAN NCAPにて5つ星評価を獲得した。
同クラストップレベルの室内空間を誇り、後席は8段階のリクライニングが可能。ヤマハプレミアムサウンドシステム「Dynamic Sound」や、空気清浄機能「ナノイーX」も搭載する。……という。
注目のストロングハイブリッドシステムとは?
1590ccの直4エンジンは主に発電を担当し、85kW/255Nmを発揮するモーターで前輪を駆動。より強い加速が必要な場面ではエンジン動力が加わり、また、高速巡航時などモーターの効率が低下する場面ではエンジンのみでの走行もする、シリーズパラレルハイブリッド方式だ。
開発を担当した上平真氏に話を聞くと、ハイブリッドシステムは先に市販を開始したエクスパンダーに対し、トランスアクスル内にモータージェネレーターを内蔵し、さらに2段変速機を組み合わせた点で大きく進化したとのこと。
さらに高速巡航時など、エンジンのみでの走行時にモーターを物理的に切り離すことで抵抗を低減。エクスパンダーハイブリッドに対し15~20%の燃費向上を実現したという。
このストロングハイブリッドは日本国内でも大きな強みとなりそうだ。
全長4390mmのちょうどいいサイズのSUV。日本国内への導入はあるのだろうか? 大いに期待したいモデルだ。
ストロングハイブリッドシステムは徹底的に効率を追求!!
1590ccの直4エンジンは107.3ps、13.7kgmを発揮。主に発電を担うが、モーターの効率が低下する高速巡航時には、モーターを駆動から切り離し、エンジンのみでの走行もする。
また、加速時などはモーター動力にエンジン動力も加わる。これらは最も効率がよくなるように自動的に制御される。燃費のよさもこのパワーユニットの自慢だ。
●三菱 エクスフォースハイブリッド 主要諸元
・全長×全幅×全高:4390×1810×1660mm
・ホイールベース:2650mm
・最低地上高:183mm
・エンジン:直列4気筒DOHC 1590cc
・最高出力:79kW(107.3ps)
・最大トルク:134Nm(13.7kgm)
・モータ出力:85kW(116ps)
・モータートルク:255Nm(26.0kgm)
・駆動方式:FF
・サスペンション:F=ストラット R=トーションビーム
・タイヤサイズ:225/50R18
コメント
コメントの使い方三菱のことだから開発に時間かかるけど、走りを疎かにするようなユニットにはならないと思ってます。
ただ、三菱ももう少しユーザーの気を引くような車を出して欲しいですね。
エクリプスクロスなど、出来が良いけど地味な車はもったいなすぎです。
世界中で売られてるけれど、世界中で中途半端な扱いなんですから。