カビ臭 生乾き臭対策に! エアコンフィルターはいつ交換すべき? 車内の「ツーン」とした臭いを放置していませんか?

カビ臭 生乾き臭対策に! エアコンフィルターはいつ交換すべき? 車内の「ツーン」とした臭いを放置していませんか?

 梅雨時期や夏の高温多湿な季節、クルマのエアコンから漂う酸っぱい臭いに悩まされたことはありませんか? その原因、多くはエアコンフィルターの汚れやカビの繁殖によるものです。しかし、意外にもエアコンフィルターの交換を怠っているドライバーは少なくありません。今回は、本格的な梅雨を迎える前に、エアコンフィルターの交換時期や臭い対策について、徹底解説します。

文:ベストカーWeb編集部/写真:Adobe Stock(トップ画像:showcake@Adobe Stock)

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エアコンフィルター、交換していますか?

奥さんやお子さんにクルマに乗った瞬間に「なんか臭い~!」と言われたことはありませんか? ちなみに担当はオヤジ臭がするといわれることしばしば……
奥さんやお子さんにクルマに乗った瞬間に「なんか臭い~!」と言われたことはありませんか? ちなみに担当はオヤジ臭がするといわれることしばしば……

 6月に入り、日中は汗ばむことも多い季節になりました。暑さ本番の夏に向けて、これからさらにカーライフで欠かせないのがエアコンですが、「久々につけてみたら独特のにおいが気になった」そんな経験をお持ちの方もいることでしょう。

 実は、クルマのエアコンフィルターを交換したことがない方は約4割もいるデータが出ています。定期的に交換している方は59%で、その交換頻度は「2年おき」が21.2%、「1年おき」が19.1%、「1万kmごと」が13.5%となっています。

 交換しない理由としては、「検討したことがなかったから」が30.6%、「必要性がないから」が20.0%と、多くの方がフィルターの存在や重要性を認識していないことがわかります。

カビ臭、生乾き臭発生の原因と対策

車と同時にフロアマットを洗浄機にかけたり、掃除機をかけて清潔に保とう(h-on@Adobe Stcok)
車と同時にフロアマットを洗浄機にかけたり、掃除機をかけて清潔に保とう(h-on@Adobe Stcok)

 エアコンからの不快な臭いの主な原因は「カビ」です。特に梅雨時期はカビが繁殖しやすく、放置すると車内に悪臭が充満するだけでなく、カビの胞子をばらまき続けることになります。

 応急処置としては、エアコンを外気循環にする、消臭スプレーを使用する、暖房運転にして数分放置するなどがありますが、これらはあくまで一時的な対策です。根本的な解決には、エアコンフィルターの交換やエバポレーターの洗浄が効果的です。

 フロアマットは車内でももっとも濡れやすい場所で、生乾き臭発生のホットスポット。濡れたマットはそのままにせず、天日干しにするなどして乾燥させましょう。

 すぐに天日干しができない場合は、ガソリンスタンドのフロアマット専用洗浄・乾燥機を利用しましょう。注意したいのは、乾燥機の性能によっては乾燥が不十分なまま終了してしまうことがあるということ。湿っぽさを感じたら、別途、乾燥させる時間を設けないと、逆に生乾き臭が増幅するおそれがあります。

 フロアマットの素材を変えてしまうのも手だ。繊維素材のフロアマットは快適性や豪華さはあるが、乾燥しにくいことが難点。梅雨時や夏だけでもゴム製のフロアマットに換えるというのも手です。

 知っておいてほしいのは、生乾き臭は洗浄しただけではとれないということ。フロアマットは洗剤を使ってしっかり洗浄しても、その後の乾燥が不十分であると生乾き臭は復活してしまう。

 スペアのフロアマットを用意しておき、洗浄したものはすぐに使用せずに乾燥させ、その間はスペアを使用するようにすると生乾き臭対策はさらに万全に!

生乾き臭の犯人はモラクセラ菌!

エアコンの風が臭いと思ったら、エアコンフィルターをチェックしてみよう(SKT STUDIO@Adobe Stock)
エアコンの風が臭いと思ったら、エアコンフィルターをチェックしてみよう(SKT STUDIO@Adobe Stock)

 生乾き臭の犯人はモラクセラ菌と呼ばれる菌。繊維が十分に乾燥していないまま時間が経過したり、汚れや汗が繊維内に残るとモラクセラ菌が繁殖して異臭が発生してしまうのです。

 一度生乾き臭が発生してしまった衣類やタオルは、モラクセラ菌を根絶しない限り、臭いが復活してしまう。消臭剤や芳香剤を使用しても生乾き臭を消すことはできない……。

 モラクセラ菌のエサは人間の皮脂。ということは、車内を乾燥させるだけではなく、掃除機をかけるなど、車内を清潔にしておかないと生乾き臭はよりいっそう発生しやすくなるということになる。

 モラクセラ菌は、温度が20~40℃、湿度60%以上で増殖することがわかっています。そのため、エアコンで定期的に除湿をすることも大切となる。

 また、湿気を含んでから5時間後くらいから急激に増殖するため、5時間以内に濡れたシートなどを乾燥させることが生乾き臭を発生させないためのポイントです。

エアコンフィルターの交換時期とポイント

PM2.5や花粉、黄砂なども除去できるエアコンフィルター。交換前の汚れ具合を見ると頻繁に交換したくなる(Vin.rosanov@Adobe Stock)
PM2.5や花粉、黄砂なども除去できるエアコンフィルター。交換前の汚れ具合を見ると頻繁に交換したくなる(Vin.rosanov@Adobe Stock)

 エアコンフィルターの交換目安は、1年または1万kmごとが一般的です。ただし、使用環境や走行条件によっては、より頻繁な交換が必要な場合もあります。価格も1500円からあり、PM2.5や花粉、黄砂を除去できます。

 特に、ペットを同乗させる、花粉の多い地域を走行する、タバコを吸うなどの場合は、フィルターの汚れが早く進行するため、1年に1回とはいわず、複数回の交換をおススメします。

 タバコの臭いは非喫煙者なら敏感に感じられるもの。タバコの臭いの原因物質は、シートやフロアマット、天井、ウィンドウ、ダッシュボードなどあらゆる場所に付着します。

 対策法はシートやフロアマット、天井などは汚れを掃除機やブラシなどでかき出してから、バケツ1杯の水に対して大さじ2杯の重曹を加え、ウエスを湿らせて固く絞って拭いていきます。

 スプレータイプの重曹水を使うのもOKですが、拭き上げはしっかりと。その後、シート(本革シートを除く)や天井はドアを開けてしっかり天日干しを行い、フロアマットはできるだけ取り外して車外でしっかり天日干しすると多くの臭いは取れるはず。

編集部のまとめ

カーエアコン洗浄スプレーはカビの増殖を抑える効果はあるが、湿気がエアコンフィルターに残っていると効果は激減してしまう。元から絶たなきゃダメなのだ
カーエアコン洗浄スプレーはカビの増殖を抑える効果はあるが、湿気がエアコンフィルターに残っていると効果は激減してしまう。元から絶たなきゃダメなのだ

 これからガンガン、エアコンを多用する季節になってきました。そんな時にカビの臭いや生乾き臭がしたら、車内の空気を清潔に保つために、エアコンフィルターの定期的な交換と、カビ・臭い対策を心がけましょう! エアコン洗浄スプレーも効果はあるのだが、やはり元から絶たなきゃダメということを忘れずに。

 エアコンフィルターの交換は、車内の快適性を保つだけでなく、健康を守るためにも重要です。定期的な交換と、日常的なカビ・臭い対策を行うことで、快適なドライブを楽しむことができます。自分での交換が難しい場合は、ディーラーやカー用品店に相談してみましょう。

 最後に、こまめな換気・除湿・掃除という基本的な対策を抜かりなく行うことが生乾き臭対策の基本といえます。

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