マジで待ってたよ! 日産から第3世代e-POWERの車両搭載がついに発表された。第1号車は英国で生産されるキャシュカイ。日本で行われた第3世代e-POWERの試乗車両としても使われたコンパクトSUVだ。予想通りの展開ともいえるが、それでも第3世代e-POWERのデビューは期待しかない!!
文:ベストカーWeb/写真:日産自動車
【画像ギャラリー】第3世代e-POWERなしでもほしいキャシュカイをよく見て!(19枚)画像ギャラリー総合燃費で16%、高速道路でも14%の燃費向上!
技術発表だけが行われてきた第3世代e-POWERが、ついに発売されることになった。Xデーは9月25日。欧州に先を越された形だが、同ユニットは遠からず日本にも導入されるから朗報には違いない。
改めて第3世代e-POWERの特長を整理しよう。
もともとe-POWERは駆動力をモーターに100%依存するため、モーターが不得手な高回転域(=高速域)でのエネルギーロスが課題だった。このため平均車速の高い欧州には導入が遅れたりしたのだが、日産は2020年に第2世代e-POWERを開発、高出力エンジンを組み合わせた仕様を投入することで一定の成果を得た。
第3世代e-POWERもその延長線上にある。エンジン排気量は現行エクストレイルと同じ1.5リッター3気筒ターボだが、e-POWER専用とすることで複雑な可変圧縮機構を不要とした。同時にSTARCという日産独自の燃焼技術を採用して高効率化に成功、熱効率は42%を達成している。
e-POWERユニットも劇的に進化した。モーターと発電機、インバーター、減速機、増速機という部品をひとつのケース内に統合してコンパクト化するいっぽう、モーターの最高出力は11kW高めて151kW(約205ps)としている。
こうした改良の結果、第3世代e-POWERは高速域でのモーターの負荷抑制に成功、高速燃費を改善することができた。ADAC(ドイツ自動車連盟)の試験では、第3世代e-POWERを積むキャッシュカイは現行モデルに対して16%の燃費向上、高速道路でも14%の改善が確認されたという。
日本での第1号車は新型エルグランドで決まり?
第3世代e-POWERでは他にも、e-POWERユニットの高剛性化や高速走行時のエンジン回転の低下(-200rpm)によって、振動と騒音の大幅な低減を実現しているという。燃費がいいばかりか、静粛性という点でも、第3世代e-POWERは大きな進化を遂げていることになる。
第3世代e-POWER第1号車となるキャッシュカイだが、テストで試乗した関係者からも「クルマ自体の素性がいい」という評価があり、そのまま日本に導入してほしいほどだ。
とはいえその願いはかないそうもなく、日本での第3世代e-POWER第1号車は、秋のジャパンモビリティショー2025でヴェールを脱ぐはずの、新型エルグランドになるはずだ。
ちなみにその前に、北米で発売されている新型キックスもe-POWERを積んでデビューしそうだが、現行キックスの車格や価格帯を考えると、第3世代の搭載は難しそう。償却の進んだ第2世代が積まれるのではないだろうか。
e-POWERへの全振りによって、ハイブリッドモデルの低燃費が打ち出しにくかった日産だが、第3世代e-POWERの登場によって状況は大きく改善しそう。その成果を確認するうえでも、欧州でのキャッシュカイのデビューを楽しみに待ちたい!





















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