今ではすっかり不人気ジャンルとなってしまったステーションワゴン。しかし1990年代前半は人気ジャンルのひとつであり、各メーカーとも多くのラインナップをしていた。1992年5月に登場した三菱リベロもそんなモデルのひとつであり、それまでランサーワゴン/ミラージュワゴンとして販売されていたモデルの後継車種として、新たに新規車種としてリリースされたものとなっていた。
文:小鮒 康一/画像:三菱
【画像ギャラリー】浦和レッズバージョンまであった!? 初代ランエボ顔でキビキビ動く! クルマ界のベッケンバウアー?(8枚)画像ギャラリーホットモデルも存在していた三菱リベロ
車名こそ新規のものが与えられていたリベロであったが、ベースとなっているのは前年に登場した4代目ランサー/ミラージュであり、フロントマスクのデザインはほぼランサーそのままとなっていた。
デビュー当初は1.8LのSOHCエンジンを搭載したXグレードのみのモノグレード展開で、5速MTと4速AT、前輪駆動と4WDというシフトと駆動方式のみ選ぶことができるものだった。
一方、同じボディを持ちながらも4ナンバー登録の商用バンとなっていたリベロカーゴは1.3Lと1.5Lのガソリンエンジンのラインナップで、AT車は3速、4WDモデルは1.5LのMT車のみという割り切ったラインナップとなっている。
デビュー2か月後には2Lディーゼルエンジンが追加され(カーゴ含む)、9月には特装車としてダブルサンルーフ仕様も追加されたのがRVブームらしいところだった。
そして1994年1月の改良のタイミングで追加されたのが、「GT」というホットモデルで、ベースとなったランサーに存在していた「GSR」に搭載されていた1.8LのDOHCターボエンジンと4WDシステムをそのまま搭載したものとなっており、最高出力は205ps、それに伴って4輪ディスクブレーキが与えられていた。
ベース車がフルモデルチェンジしてもリベロは販売継続!
さらに1995年9月のマイナーチェンジ時にはGTに新たにインタークーラーが追加され、最高出力が+10PSの215PSとなり、フロントバンパーやグリルを初代ランサーエボリューションと同デザインのものが与えられてかなり迫力のあるスタイルになっている。
また同じタイミングでRV要素の強い「モンテ」も追加。こちらも全車4WDのみだが、エンジンはNAのSOHC 1.8Lで、グリルガードやハイルーフ化などがなされたものだった。
ベースとなったランサーは1995年10月に5代目へとフルモデルチェンジを果たすが、リベロは4代目ベースのまま販売が続けられ、2000年11月に6代目ランサーをベースとするランサーセディアワゴンが登場するまでラインナップされ続けていた。
また商用モデルのリベロカーゴはその後も生産されていたが、2003年1月にランサーセディアワゴンをベースとしたランサーカーゴが登場すると終売となり、日本車として最後のキャブレター搭載車(ただし電子制御式キャブレター)という謎の称号を得ることとなった。










コメント
コメントの使い方三菱の電制キャブは制御がよくて長期にわたり使用されてました。
いまヤフオクで買ったエテルナのキャブ車をなぶっています。