多くの人が利用するレンタカー。レンタカー店のスタッフは、多くの利用者に満足してもらえるように日々努めていますが、まったく非のない、理不尽なクレームを受けることがあります。今回は、レンタカー店で勤務する筆者が実際に遭遇した理不尽なクレームを3つ紹介します。
文:ゆーたGVB(Team Gori)/写真:写真AC
新車のようなキレイなクルマを要求
レンタカーはさまざまな人が利用するため、前に利用した人の使い方によってクルマの状態が異なります。スタッフはできる限り清掃を行っていますが、それでも車内の傷や汚れは少しずつ増えていきます。
多くの方は「多少の傷や汚れはレンタカーだからしょうがない」と理解して利用してくれますが、なかには多少の傷や汚れすら許さず、新車のようなクルマを要求してくる利用者もいます。予約時にクルマの状態は指定できず、汚れや傷を理由とした車両の変更は、基本的に不可能です。
掃除機での清掃や拭き掃除で済む程度であれば、その場で清掃対応してくれますが、傷となるとレンタカー店では対応できません。
「車種おまかせ」の予約にも関わらず車種変更を要求
レンタカー店のなかには、同じクラスの中に複数の車種がラインアップされているところもあります。そういった店舗には車種を選択しないかわりに、通常よりも安く利用できる「車種おまかせ」や「車種無指定」といった予約方法があります。
これらの予約方法は店舗と利用者双方にメリットがあるいっぽうで、車種おまかせで予約したにもかかわらず「利用したい車種じゃない!」とクレームを言ってくる場合があります。この場合、クルマに空きがあれば車種指定料金をいただき、変更することが可能ですが、ほとんどの場合、料金が変わることにまたクレームを言ってきます。
同じクラスであっても、車種によって室内やラゲッジスペースの広さは変わります。荷物が多い場合などは、予約時に注意が必要です。
予約ミスで当日不可になっても「用意しろ」と要求
最近のレンタカーは、予約の半分以上がインターネットからの予約となっています。インターネットからの予約は、24時間いつでも予約できたり割引があったりと、メリットが多くなっています。
特に近年増えている、利用者自身で予約から出発手続きや返却手続きまで行う「セルフ商品」は、店舗側で予約内容の変更ができません。利用する日付を間違えた場合は、元の予約をキャンセルして当日利用になるため、料金も変わるので気をつけましょう。
しかし、利用者自身で予約するため、予約した日にちを間違えても、店舗ではその間違いに気づきにくく、当日来店して判明するのがほとんどです。店舗側のミスではないため、クルマの空きがない場合は利用不可となってしまいますが、中には「予約していたのだから用意しろ」と理不尽なクレームをつけてくる人がいます。
これから秋の行楽シーズンに突入します。さまざまな人が利用するレンタカーには、多少傷があると理解して利用すべきです。また自身の予約ミスに対する店舗へのクレームは、「カスタマーハラスメント」となる可能性があります。予約後にあらためて内容を確認し、間違いがあった場合は早めに利用店舗に連絡しましょう。






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