先日、ついにに日産GT-Rの生産終了が発表されてしまった。年次改良が続けられたことで高性能のままモデルライフを終了したが、2007年のデビュー以降、18年に渡って生産、販売が続けられた長寿モデルとなった。GT-Rの進化を目の当たりにしてきた者として思うのは、R35以上にセンセーショナルなデビューを飾り、同じくらいの台数が販売されたR32に18年のモデルライフがあったなら、どんな進化をしていたんだろうと。ちょっと妄想してみたい。
文:奥津匡倫(Team Gori)/写真:日産自動車
18年間で世に出回ったR35は約4万8000台!!
日産GT-R(R35)は基本的に国内専用モデルだった第二世代とは違い、世界中で販売されたグローバルモデル。18年間で販売されたのは約4万8000台。
この数字を多いと見るか、少ないと見るかは人それぞれかもしれないが、R35がデビューした2007年頃の景況感がもっと良かったなら、その時の777万円という異常なバーゲンプライスがそのまま続いていたら、あと3万台くらい多かったのかも? なんて思ったり。とはいえ高額な(海外ではさらに高価)R35がこれだけ販売されたこともすごい事実だ。
R35の販売台数から感じるR32人気の凄さ
4万8000台というこの数字、奇しくもR32GT-Rの販売台数に近いのだ。R32は1989年から1994年までのたった5年の間に、約4万4000台が販売された。ほぼ日本国内だけでこの数が売れた事実は今更ながらスゴイと思わされる。当時のバブル景気の追い風と、高性能車がもてはやされた時代背景もあったが故の数字だが、もし、そのまま18年販売が続けられていたら……。さらにあと2万台くらいは売れていたかもしれない!?
R32は5年間のモデルライフのなかで、ニスモやVスペックなどの性能向上版がいくつか発売されているが、もし、R35のような年次改良がされていたとしたら、車体剛性やエンジン性能が向上し、さらに完成度の高いモデルになっていたかもしれない。
それとも、専用躯体を持つR35とは違い、R32スカイラインというベースモデルがある以上、進化には限界がある? 280ps規制が邪魔をする? 等々、妄想は膨らむ。18年かけて熟成されるR32GT-R。想像しただけでもワクワクしてくることだけは間違いない。
実は妄想並みの進化をしていた第二世代GT-R
でも、ちょっと待てよ、と。確かにR32は5年でモデルライフを終えたが、スカイラインGT-Rとしてはその後まだ6年ほど販売期間は続いている。
R33、そしてR34として。専用躯体を持たないスカイライン時代は、ベースモデルを変更するという方法でレベルアップを果たした。R32の前後バランスの悪さや空力面での問題に起因するアンダーステアの強さも、R33やR34で改良が加えられ、超高速行の安定感の向上、前後バランスの改善、アンダー対策などモデルチェンジごとに大きなレベルアップを果たしたことはご存じのとおりだ。
第二世代時代はR35時代ほどニュルブルクリンクのタイムは喧伝されていなかったけれど、世代が進むごとにラップタイムが伸びていたことも事実。同じエンジンを載せたほぼ同じメカニズムを持つ3世代だから、R35の18年と比較しても問題はないだろう。
ただ、こうして改めて振り返ると、R33、R34がそれぞれ3年ずつほどのモデルライフしかなかったことが惜しく感じる。もしこれがR32と同様、5年ずつのライフがあれば、また違った進化の形が見られたかもしれなかったのに……。







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