ジャパンモビリティショー2025で披露された「MAZDA VISION X-COMPACT」は、マツダが掲げる「新しいカッコいい」を体現した次世代コンパクトの提案モデルです。AIと感性モデルを融合し、ドライバーに寄り添う「親友のようなクルマ」を目指したこの一台は、デザインも体験もこれまでのコンパクトとは一線を画す存在でした。その魅力を詳しくご紹介します。
文:吉川賢一/写真:MAZDA
【画像ギャラリー】これがマツダが提案する未来のコンパクトカーだ!! ジャパンモビリティショー2025に出展された「MAZDA VISION X-COMPACT」(23枚)画像ギャラリー人に寄り添う「親友のようなクルマ」という新提案
「マツダの新しいカッコいいを探求したコンパクトモデル」として、ジャパンモビリティショー2025に出展された「MAZDA VISION X-COMPACT」。今回のモビリティショーにおいてマツダが掲げたテーマ「走る歓びは、地球を笑顔にする」のもと、人の感覚をデジタル化した「人体・感性モデル」と共感型AIとの融合によって、クルマがまるで親友のようにドライバーを理解し、運転のみならず「行動」までもサポートしてくれるモデルとして提案されました。
これまでもクルマを「相棒」と表現することは多くありましたが、その意味するところは、ハンドルやアクセルの操作を通じた「走りの対話」が中心。しかしビジョンXコンパクトが目指すのは、そこからさらに踏み込んだ「日常のパートナー」としての在り方です。たとえば、ドライバーの気分や状況に合わせて行き先を提案したり、照明の色や明るさを変えて気分を整えたり、時には外気を取り入れてリフレッシュを促すなど、クルマ自らが「働きかけてくれる」存在を目指しています。
ドライバーの心の動きや嗜好を理解し、まるで親しい友人のように寄り添い、前向きな気持ちへと導いてくれる。そんな「心が通うクルマ」を実現しようというのがビジョンXコンパクトの提案です。
Aセグ級でも存在感抜群!インテリアは徹底してシンプルに
ボディサイズは全長3825mm×全幅1795mm×全高1470mm。現行マツダ2より全長が255mm短く、幅は約100mm広いディメンジョンです。フィアット「500」やトヨタ「アイゴX」といった欧州Aセグメント(全長が3.75m以下)に近いサイズながら、シンプルでスタイリッシュなエクステリアからは走りのポテンシャルの高さを感じます。
フロントはグリルレスのシンプルな面構成と、発光するマツダロゴ、シャープなヘッドライトによって、未来的でエモーショナルな表情。リアへ向かって緩やかに丸みを描くルーフラインも美しく、張り出した前後のフェンダー、四隅で踏ん張るタイヤなどが、安定感とスポーティさを両立したスタンスを生み出しています。メッシュ模様を組み合わせた専用デザインのホイールもお洒落で、デジタルアウターミラーなどの最新技術も自然に溶け込んでいます。
インテリアは徹底してシンプルにまとめられており、視覚的なノイズが少なく、走りに集中できる空間が広がります。Dシェイプのステアリングホイールやコンパクトな円形メーター、その横にスマホを配置するレイアウトで、昨今の新型車の特徴である大型センターディスプレイの姿は見当たりません。マツダによると、これは「ドライバーが運転に没入できるよう」するためとのこと。ドライバーがクルマと向き合い、思う存分カスタマイズほしいとの考えから、あえてシンプルにしているそうです。
また、キャビンにはボディカラーがそのままインテリアを通過するような造形が施されており、内と外がつながる一体感を演出。これはクルマの中でありながら「外」も感じることができる、いわば自転車のような感覚で乗ることができるようにしたい、との思いからだそうです。Dシェイプステアリングやスポーツシート、小型シフトノブなど、細部にもデザインのこだわりが見られます。




























コメント
コメントの使い方