90年代から00年代にかけて高級車を中心に多くの車種に採用されてきた「マルチ」と呼ばれるナビゲーションシステム。当時は最新鋭の装備となっていて、高級車を新車で購入するユーザーの多くが装着(もしくは標準装備のグレードを選択)していた。しかし、その車両が中古車として流通するようになってしばらくすると、マルチナビは毛嫌いされる装備となってしまったのである。
文:小鮒 康一/画像:Adobestock(トップ写真=miya227@Adobestock)
【画像ギャラリー】エンジンオンで飛びててきたのは感動したぜ!! カッコよすぎたマルチナビたち(5枚)画像ギャラリーインパネと一体感のあるインテリアを実現できたが……

マルチナビゲーションシステムとは、ナビにエアコンや車両情報、設定などの機能を一体化したもので、機能を一か所に集約することで雑多なボタンなどを設置しなくても済むため、非常に一体感のあるインパネを実現することができるというのが美点だった。
特にタッチパネル式のナビが主流となってからは、エアコンや車両設定などがナビ画面内をタッチすることで操作できるようになったため、ボタン数を極力減らすことができるというのも画期的なものだったのだ。
しかし、新車で販売されている間はいいものの、年数が経過して中古車しか流通しないようになってくると問題になってくるのがナビの地図更新で、多くの車種で最新の地図データが徐々に提供されなくなってきてしまう。
そして90年代のモデルなどではまたBluetoothが普及する前の時代ということでスマホの音楽を車内で楽しむにも一苦労という状況なのである。
こうなったとき、通常のナビやオーディオが装着されている車種であれば古いものを取り外して新しいものに交換すれば、最新の地図データもBluetoothオーディオも、なんならApple CarPlayやAndroid Autoも使えてしまうのだが、エアコンや車両設定も兼ねているマルチではそうはいかない。
一部の車種はマルチレス車の部品を手に入れることで機能を損なわずにナビ交換をすることができたり、マルチ移設キットなどがリリースされていることもあったりするが、年式が古くなれば部品の入手性も悪くなり、ネットオークションなどで見つけても高額となることも珍しくないのだ。
そして車種によってはそういった類のアイテムは存在せず、どうしても最新のナビなどに交換したい場合は配線図とにらめっこをして1本1本配線加工をする……という地獄が待っているのである。
最近では当時のマルチすら“エモい”ということで、あえてそのままで乗っている人もいるようだが、快適に日常使いがしたいのであればマルチレスの車両を選ぶか、交換できるものなのかを調べてからにした方が良いだろう。
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