人間の中にはなぜか「ワル」への憧れがある。不良少年や暴走族が登場する漫画が人気なのを見てもそれは明らか。しかしその憧れを捨て、イカツいクルマからの脱却を図ると人生はさらに輝き出す。ご存知清水草一氏に解説いただこう。
※本稿は2025年11月のものです
文:清水草一/写真:スズキ、ダイハツ、ベストカー編集部 ほか
初出:『ベストカー』2026年12月26日号
ワルを捨てると「かわいいクルマ」への道が開ける!?
今の中高年が若い頃、不良が隆盛を極めていた。特に地方ではツッパリ文化が花盛り。不良、つまり「ワル」は「いい学校を出ていい会社に入って一生勤め上げろ」的な社会の決まり事へのレジスタンス。ヒーローですらあった。
クルマにおける不良といえば、もちろん暴走族である。シャコタン、タケヤリデッパなどの違法改造は、社会への反逆そのもの。数をたのんで官憲とも大バトルを繰り広げた。
現在、かつてのツッパリ文化は、アルファードなどのオラオラミニバンに名残をとどめているが、その精神性は、社会への反逆などではなく、「なめんなよ」という、周囲へのシンプルな威嚇にとどまる。
学歴信仰や終身雇用制も崩壊し、どう生きようとかなり自由な社会になったので、反逆する対象そのものがはっきり見えなくなった。
中高年がクルマでワルぶるのは、まだまだ元気な証拠ではあるが、ワルをスッパリ捨て去ると、新たな境地が現われる。
オッサンよ、カワイイカーに乗れ!
例えばアルトラパン。アルトがベースだからもの凄く小さいし、デザインはレトロでもの凄くカワイイ。かつてのヌイグルミカーと違い、正真正銘の美少女だ。
ムーヴキャンバスのかわいさも筋金入りだ。マイナーチェンジでおメメがかわいくなったクロスビーもイイネ!
そういったカワイイカーに、あえてオッサンが乗る。それは、「オッサンのくせに気持ち悪い」といった社会の既成概念に対する反逆だ! カッコいいぜ!?
ところで……「ちょいワル」はどうなった?
「ちょいワル」という言葉は、2001年創刊の『LEON』誌が発信源。ちょいモテを目指すちょいワルファッションを提案してブームを巻き起こした。『LEON』は現在も元気で、雑誌不況のなか大量の広告が入っている。
ワルをトコトン極めるなら……ランボルギーニ ウルス
ワルなクルマ・ナンバー1はどれだ? 客観的な判定は不可能だが、ランボルギーニは、最もわかりやすい威圧感(≒ワル)を振りまくブランドと言えるだろう。
ただ、ランボルギーニのスーパーカーは全高が低く、ミニバン等のルームミラーに映らない。その点、ランボルギーニでありながら全高の高いSUVのウルスは、ルームミラーにしっかり映り、威圧感満点だ。
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