店同士を比較し、競わせ、大きな値引きを勝ち取るというのが昔からのクルマの買い方ですが、最近はお得にクルマを買う方法が変わってきました。比較や競争ではなく、スピードがカギを握るといいます。その変化を見ていきましょう。
文:佐々木 亘/画像:Adobe Stock(トビラ写真=kegfire@Adobe Stock)
【画像ギャラリー】商談は拙速を尊ぶ! 令和式クルマ購入術は購入費を抑えるよりアフターサービスがポイント!(4枚)画像ギャラリー買い回りは時代遅れの商習慣に
10年前であれば、新車を購入する際に複数の販売店を回って見積もりを取り、値引き額を競わせるのは当たり前の光景でした。系列の異なる店舗を探し出し、同じ車種の見積もりを取得して「あちらの店は20万円値引きすると言っているが、そちらはどうか」と交渉を繰り返す。他メーカーのクルマまで含めれば、5〜10店舗を回ることも珍しくありませんでした。
当然ながらこの方法では1日で契約には至らず、場合によっては、契約に至るまで数か月かかることもザラにあったのです。こうした商習慣は自動車販売の世界に色濃く残っていますが、最近では購入者側も販売側も、この面倒で時間のかかる方法を避ける傾向が強まっています。
現代における理想的な購入方法は、簡潔かつ短時間で安く買うこと。すなわち決定までのスピードこそが重要であり、結果的にお得で無駄のないベストな買い方となっているのです。
時間をかけるほど不利になる現代の商談
かつては商談を長期化させて大幅な値引きを獲得する手法が主流でしたが、今では時間をかければかけるほど、購入者には不利な条件が積み重なってしまいます。
最も大きなデメリットは、新車の納車が遅れることです。最近のクルマはオーダーから納車まで3か月から半年待つのが当たり前になりました。人気車種の中には1年、2年、場合によっては3年待ちという車種も存在します。受注枠が限られている車種では、注文のタイミングを逃すと受注すらしてもらえなくなることも。たった1日決断を遅らせただけで、納車が数か月遅れてしまうケースも珍しくありません。
さらに、商談に時間をかけすぎると営業担当者の熱意を失わせてしまいます。複数の店舗を買い回りしていることが、同一系列の店舗間で情報共有される可能性もあるのです。すると「このお客様は複数店舗を買い回りしている。面倒なトラブルに巻き込まれる前に、他のお客様に注力しよう」と、販売側が離れていってしまいます。
値引き縮小の時代に使える令和の商談戦術
新車販売における値引き率は年々縮小傾向にあります。購入者間で不公平が生じないよう、値引きという不確定なシステムを排除する動きも出てきているのです。また、販売側のスタンスも変化しています。かつての「他店で購入されては困ります」という姿勢から、「この条件で購入いただけないなら、無理に販売する必要はありません」というスタンスへと変わりつつあるのです。
こうした変化を購入者側も理解しておく必要があります。
そこで筆者がおすすめしたいのは、大幅値引きを求めて店舗を回るのではなく、「この店から(この人から)買いたい」と思える販売店を探すことです。
購入条件がほぼ同じであれば、気持ちの良い買い物体験と充実したアフターサービスを受けられる店舗を選びたいものです。販売担当者やお店との相性が良いと感じたら、あとは一気に決断するだけ。
対人での商取引という文化が残っているからこそ、価格ではなく人を見て購入を決めるという方法が有効なのです。人を重視して購入の可否を判断する、これこそが令和時代のクルマの買い方と言えるでしょう。
つまり、商談に時間をかければかけるほど、大幅な値引きが得られる可能性は低くなるということ。営業担当者の気持ちも鉄と同様、熱いうちに打つべきです。最近では購入を決めたら一気に押し切ってしまった方が、結果として有利な条件を引き出せる傾向にあります。
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