初代の生産終了から40年を経て復活した現行型アルピーヌ A110。フランスが誇るライトウエイトスポーツとして日本でもおなじみだが、そのA110が生産を終了する。生産終了前に登場する最後の限定車に現役ラリードライバーが試乗!!
※本稿は2025年12月のものです
文:新井大輝/写真:小塚大樹、アルピーヌ
初出:『ベストカー』2026年1月10日号
ラリー車のようなアニバーサリーが推し
アニバーサリー、GTS、R70のグレード構成。まずアニバーサリーは、乗り出しからすぐに体感できるほどの車両のバランスのよさ、しなやかな足回りと絶対的な安心感が、ワインディングをより気持ちよくさせてくれる印象を受けました。
車両のパワー&トルクを余すことなく路面へ伝えてくれるのはダンパーセッティングと車両剛性が絶妙に噛み合う領域を踏襲しているのだと思います。
ブレーキングで地面に張り付くようなこの感覚はフロントのダンパーを柔らかく、しっかりとドライバー側にグリップの存在感を伝えてくれます。いろんなクルマに乗ってきた私の経験上、1700万付近の車両価格帯の乗り味です。このしなやかさはラリー車のフィーリングに近いですね。
続いてGTSは内装からアニバーサリーよりも高級感溢れるダッシュボードやスティッチが目をひきます。少し語弊があるかもですが、アニバーサリーは若者向けで内装も少しポップなイメージなのに対して、GTSは40歳過ぎのイケてるおじさんがセカンドカーに所有するような渋くてカッコいい雰囲気を纏っています。
しかしそんな大人な色気を纏った雰囲気とは打って変わって、硬い足回りがのんびり走行しようとする落ち着いた心を刺激してきます。むしろGTSのほうがこのマシンを速く走らせろと言わんばかりに、ドライバーにガシガシ情報を伝えてくるので、アニバーサリーより選り好みはするグレードかもしれません。
スパルタンな仕立てでレースカーを操る感覚
そして最後にお待たせしました、R70。これは走ることに対してストイックで変態な人が選ぶ一台です。このクルマに対しては一般向けというには不釣り合いなほど、すべてが超ハイスペックでありました。
エンジンをかけてシートに座った瞬間、「あれ? ヘルメットどこだっけ?」と思ってしまうくらいレーシングな雰囲気がドライバーを襲います。
サスペンションもエンジンパワーも、ほかのグレードとは比較にならず、雨が降ったらスポーツモードで乗りたくない仕様と言っても過言ではないでしょう。
ALPINE A110惜別のラストダンス
日本オリジナル限定車として受注が開始された「A110 BLEU ALPINE EDITION」は、アルピーヌブランドを象徴する「ブルー アルピーヌM」のきらめきを纏う。
創立70周年にちなんで70台が導入され、割り当てはベースが30台、GTSが30台、R70が10台だ。さらに2026年6月の生産終了を受けて、日本でA110が買えるのは2026年3月31日まで。予定より早まる可能性もアリ。
【画像ギャラリー】70年の情熱が紡いだ究極の姿を目に焼き付けろ!! アルピーヌ A110が限定車登場をもって生産終了!!(16枚)画像ギャラリー





















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