三菱が海外で展開している「エクスパンダークロス」。アウトランダーやトライトンに並ぶ三菱の世界戦略車で、日本の道路事情にも合うコンパクトなボディにSUVのような力強いデザインを与え、3列シートと最新のハイブリッドシステムを詰め込んだクロスオーバーMPVです。
小さなボディからくる扱いやすさと多人数乗車を両立している点が大きな特徴で、日本未導入ながら、国内でも一定の需要が見込めそうなモデル。バンコク国際モーターショー2026で実車を確認してきた筆者が、その実力を紹介します。
文:吉川賢一/写真:MITSUBISHI、エムスリープロダクション
【画像ギャラリー】コンパクトで7人乗りを実現 SUVらしさも備えた「ちょうどいい」3列クロスオーバー 三菱「エクスパンダークロス」(16枚)画像ギャラリー日本にない「ちょうどいい3列MPV」
三菱「エクスパンダークロス」は、MPVならではの居住性と多用途性、さらにはSUVのような力強いスタイリングと走りを特長とする3列シートクロスオーバーMPVです。2017年に「エクスパンダー」が登場し、ASEANや中南米、中東などで展開されたあと、2019年に上位モデルとして「エクスパンダークロス」が追加されました。
三菱によると、エクスパンダーシリーズの累計販売台数は「トライトン」や「アウトランダー」に次ぐ規模に達しており、同社のグローバル戦略を支える主力モデルのひとつとされています。
ボディサイズは、全長4595mm×全幅1790mm×全高1750mm、ホイールベースは2755mmと、日本でいうとトヨタ「カローラクロス」(4455×1825×1620)に近しいサイズ感。最小回転半径も5.2mとこのクラスとしては標準的で、都市部でも扱いやすい小回り性能を達成しています。
エクステリアは、三菱のダイナミックシールドデザインをベースに、樹脂フェンダーやルーフレールでSUVらしさを強調しています。インテリアも、8インチのカラー液晶メーターと10インチのセンターディスプレイを組み合わせた先進的なコクピットを採用。機能性と質感の高さが両立されており、クラスを超えた満足感を与えてくれます。
筆者は2026年3月にバンコク国際モーターショーに出展されていた実車を見てきましたが、展示車はガンメタリックのボディにタン内装という組み合わせで、無骨さと上質さのバランスが上級モデルであることを漂わせていました。MPVベースであることを感じさせない、迫力と気品を備えた仕上がりです。
「これでいいんだよ」と感じる実用性重視のパッケージング
「MPV」は多人数乗車や荷物の積載といった実用性を重視したクルマのこと。走りや見た目より、まず使い勝手を優先している設計が特徴ですが、このエクスパンダークロスも、車内のつくりはそうしたMPVらしい設計となっています。とくに1列目と2列目は頭上・足元ともに余裕があり、日常使いで窮屈さを感じる場面は少ないでしょう。
3列目は長距離移動を前提とした広さではなく、あくまで補助的な位置付け。ただ、未使用時にはこれを格納することで奥行きのあるラゲッジスペースを確保できます。普段は2列シート+荷室として使い、いざというときに多人数乗車に対応する。そうした使い方を想定した設計といえます。




















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