発売当初はセールスや評価が伸び悩んだものの、時を経てその価値が見直されたモデルは意外なほど存在する。「なぜ、あの時に買わなかったのか」と後悔するのもまた楽しいってもの!? ということで、あなたにとっての“再評価車”はナニ?
文:FK/写真:トヨタ、ホンダ、マツダ、CarsWp.com
【画像ギャラリー】評価がひっくり返った! 今になって輝く「再評価車」の真価を改めて問う!(12枚)画像ギャラリーもう甘いだけのクルマはいらない! ホンダ・S2000のスパルタンさに萌える
走る楽しさや操る喜びを具現化しつつ、同時に環境への配慮と高い衝突安全性を兼ね備えることをテーマに、新しい走りの楽しさを提案するリアルオープンスポーツカーとして1999年4月に登場したS2000。
2009年6月に生産が終了となったが、約10年間の販売台数(国内)は累計約2万台。
現役時代も評価は高かったが、趣味性が高いクルマだったことが災いして年間の平均販売台数約2000台(月間平均約170台)という結果に終わった。
その理由にあげられるのは、当時としては比較的お高めな338万~346万1000円という車両本体価格、お買い物やお出かけの際にカジュアルに乗ることができないうえにクルマの保管にも気を遣うオープン2シーター、雨の日のドライブに神経を使うピーキーな性格など。
しかし、S2000のスペックはいま振り返ってみても魅力的と言わざるを得ない。
例えば、4気筒自然吸気ながら最高出力は250ps、最大回転数は9000rpmという世界最高水準の2.0リッターエンジンは、ホンダ独自のVTECの進化を中心に高回転化とフリクションの低減、充填効率の向上などにより高出力化を達成。
しかも、シリンダーブロックなどのスリム化によって、従来の2.0リッターDOHC VTECエンジンに対して軽量コンパクト化も実現していた。
また、FRスポーツカーとして優れたハンドリング性能、軽快感、人車一体感を実現すべく、エンジンを前輪車軸後方に配置するFRビハインドアクスルレイアウトを採用して50:50という理想的な車体前後重量配分を実現。
他にもクローズドボディと同等以上の剛性を確保したボディ、操舵に対する高い車両応答性の実現と制動性能の向上を図ったシャシー、スムーズな加速感と小気味良いチェンジフィールの提供するショートストローク&クロスレシオの6速MTなど、走りにわりきったスパルタンすぎるスペックは、今の時代のクルマにはない魅力にあふれている。
個性的にもほどがある!? トヨタ・FJクルーザーの唯一無二の存在感が現代に輝く
2006年に北米で販売を開始したFJクルーザーは、2010年12月に国内デビュー。
その魅力はSUVの本場である北米でも高い評価を得た個性的なスタイリングにあった。
両側大開口観音開きドアを採用した2ドアクーペのようなスタイリッシュな姿に直立フロントウィンドウシールドガラス、丸目ヘッドランプ、ホワイトルーフ、TOYOTAエンブレムといった力強さとモダンさを融合したディテールの数々は圧倒的な存在感を演出した。
また、運転状況に応じて吸・排気バルブの開閉タイミングを最適制御するDual VVT-iを採用した4.0リッターV6ガソリンエンジン、自らの意志で作動と非作動が選択できるパートタイム4WDシステム、リアデフロックやアクティブトラクションコントロールなどの採用に加え、ショックアブソーバーも最適なチューニングを施して高い走行性能も実現している。
そんな充実した内容が功を奏して、発売から1カ月間の受注台数は約2100台と好調な立ち上がりを示した。
しかし、その後はセールスが大きく低迷し、2018年1月に販売が終了。
人気が獲得できなかった要因としては“ボディサイズが大きすぎる”、“燃費が悪すぎる”、“観音開きのドアが使いづらい”、“後部座席が狭すぎる”、“ボディサイズが大きいわりに荷室が狭すぎる”などがあげられている。
ちなみに、約7年間にわたって販売されたFJクルーザーの国内累計販売台数は約2万8000台。2014年2月に登場した日産・デイズ ルークスの発売後1カ月間の受注台数も2万8000台だったことを考えると、あまりにもさみしい数値と言わざるを得ない。
そんな悲しい車生を送ったFJクルーザーではあったが、現在の中古車市場では平均250万円超という高値安定の状況にある。
たとえ街乗りでの使い勝手が悪くても、それすら超越する遊び心を満載した唯一無二のSUVという点が人気の要因になっている。
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