2026年3月にホンダから発表された四輪電動化戦略の見直しと業績予想の修正。窮地にあるホンダに期待したいのが、ホンダらしい独創性や革新性を持つ新型車だ。これまでの新たな挑戦で生まれた過去のホンダ車をご紹介しよう!!
※本稿は2026年5月のものです
文:片岡英明/写真:ホンダ、ベストカー編集部
初出:『ベストカー』2026年6月10日号
初の四輪車はDOHCエンジンを積んだ軽トラ

メカにこだわるクルマ好きをワクワクさせる自動車メーカーがホンダだ。創設した本田宗一郎氏は、多くの人が知っている立志伝中の人物である。高性能な2輪車と独創的な4輪車を数多く生み出した。
4輪車の分野に進出するのは1960年代になってからだ。進取の気性に富む技術至上主義の社風は、失敗を招くこともあったが、多くの魅力的なクルマや商品を生み出している。
4輪のデビュー作からして破天荒だった。なんと高性能なDOHCエンジンを積む商用車とスポーツカーを開発し、送り出したのである。この直後にはモータースポーツの最高峰と言われるF1にも挑んだ。
1963年8月、軽商用トラックのT360を発売し、10月にはオープンスポーツカーのS500を市販に移した。ライバルの度肝を抜いたのは、DOHCエンジンを積んでいたことである。
高性能と低価格を武器に大ヒットしたのが、1967年春登場のホンダN360だ。時代に先駆けてFF方式を採用し、パッケージングも素晴らしかった。メカ部分をコンパクトに設計し、最大級の室内空間を実現するMM(マン・マキシマム/メカ・ミニマム)思想の最初の作品がN360だ。
CVCCで排ガス規制を乗り越えた革新車
1972年に発売し、ホンダの知名度を一気に高めたのがシビックである。FF車の新しいパッケージングを提案し、1973年12月には低公害技術のCVCCを採用。当時のアメリカビッグ3までも驚かせた。
進取の気性に富むホンダは1981年に背を高くしたトールボーイのシティを投入。優れたパッケージングに加え、ターボは刺激的な走りを披露する。また、モトコンポを積むことで遊びのフィールドも広げた。
CR-Xは対極にあるスポーツクーペだ。走りのよさに加え、この時期はデザインも突き抜けていた。3代目プレリュードは4WSが異次元の走りを生んだ。
1990年代の幕開けを告げたのは、世界を驚がくさせたアルミボディのNSXである。高回転まで回るVTECエンジンとキビキビ系のハンドリングは理屈抜きに楽しい。また、ABSやトラコンなどの安全装備を採用し、リア駆動スポーツカーの常識を打ち破った。
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