なぜ脱セダン、SUV全盛なのか? 水野和敏 語る『SUVは非常識の組み合わせ』

さまざまな非常識を組み合わせるSUV

「特にお金持ち層には、そうしたヒエラルキーに拒絶感を示す人たちが少なくないのです。そうした欲求に応えるのが、従来からの価値観とは一線を画するSUVという存在です」

「SUVはいろいろな“非常識”を組み合わせることで、セダン的なヒエラルキーが確立しにくい。見えてくるのは社会的な地位ではなく、その人の趣味嗜好やライフスタイルです」

「だからSUVには例えばオフロードだとかスポーツだという決まったカテゴリーは存在しないのです。お客様の価値観の反映がSUVなのです」

 セダンやスポーツカーでは実現できないユーザーの欲求を満たす存在がSUVだということだ。

「もし仮にSUVがタフなオフロードを走るための車の総称だとしたら……、レンジローバーイヴォークコンバーチブルのような車が生まれてくるワケがありません」

「2WDのSUVというのもあり得なくなってしまいます。そのような固定概念で語られる車ではない、ということです」

「この先、2ドアオープンスポーツのSUVというものも出てくるでしょう。SUVというのは自由自在に変化できるアメーバーのようなものなのです」

 と水野氏。

 レンジローバー イヴォーク コンバーチブル
レンジローバー イヴォーク コンバーチブル

 セダンマーケットが縮小し、SUVが盛り上がっていると言われているが、水野氏によれば「当然の流れ」ということになる。

「何度も言うようですが、SUVというのは従来のような定義された車型ではありません。ユーザーの欲求を満たす新たな価値観なのです」

「だから、今現在は存在しない自由な組み合わせの新ジャンルがまだまだ登場してきます。それを総称してSUVと呼ぶのであれば、SUVはどんどん拡大していくマーケットということになります」。

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