さらにセキュリティが向上したシステムも
2021年8月2日に発売されたトヨタの新型ランドクルーザーに、日本初のセキュリティシステム「指紋認証スタートスイッチ」が採用されました。スタートボタン中央の指紋センサーで個人認証して始動するシステムで、3人まで指紋が登録できます。
スマートフォンでは、すでに一般的に採用されている指紋認証。今回ランクルに採用されたのには、ランクルならではの切実な理由があります。それは、ランクルが「盗難されやすいクルマ」だということ。ランクルは、盗難車件数で常に上位にあり、ここ数年は最多となっています。トヨタの高級車は、盗難の標的になっていることから、今後トヨタは、さらにモデル展開を進めてくると予想されます。
指紋認証によって、セキュリティは飛躍的に向上しますが、一方で、指紋登録した人でないとクルマが移動できない、というのは、例えば、交通事故や災害などによって運転者が対応できない場合に問題となる可能性も。もちろん緊急時の対応方法はありますが、とっさに対応できず、現場で混乱する可能性があり、トヨタとしても今後何らかの対策検討を行うかもしれない、としています。
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スマートキーは、持っているだけでいいことから、つい存在を忘れがち。そのためセキュリティの面ではネックでもあります。
既にホンダヴェゼルや新型レクサスNXなど、いくつかの自動車メーカーでは、スマートフォンにデジタルキーの機能を持たせ、ドアのロック、アンロック、エンジンスタートまでもができる商品も出始めています。ただしこの場合でも、スマホを盗まれたらどうするのかなどの課題はあります。
アップルがマスク付でもiPhoneのロックを解除できるよう、アップルウォッチとの連携をしたように、クルマの場合にもスマートウォッチとのダブル認証のような特別なアイテムが、将来的には開発されるかもしれませんね。
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