実は、目視でも同じことが起こる
撮影された動画だけでなく、人が直接タイヤを目視したときにも、同様にストロボ効果によって一瞬止まったり、逆回転しているように見えます。
実は、人間も眼に入るすべての画像を認識しているわけではありません。人間の眼の網膜には、1秒間に30~50コマぐらいのメモリ機能があり、それをつないで動画として認識しているのです。まったくTVカメラと同じことを、人間も無意識のうちに行っているというわけです。ただし、人間の場合はどれだけの数の静止画を認識するかは個人差があるので、人によって見えたり、見えなかったりします。
このストロボ効果は、さまざまな分野で活用されています。代表的なのは、発光周期を自在に変更できるストロボスコープです。高速で周期的に動く対象物の運動周期に、ストロボスコープの発光周期を一致させたり、位相をずらすことで、対象物を停止、あるいはゆっくりと動いて見せることができるのです。これを利用して、エンジンのような高速で回転する機器の回転数の計測や検査、異常検知などに広く使われています。
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身近なところだと、扇風機で、このストロボ効果を確認することができます。強弱のスイッチを切り替えながら羽の動きを見てみてください。ただし、一瞬なので注視しなければいけませんよ。
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