■くわえタバコの運転テクニック
昔は喫煙率が非常に高く、運転しながらタバコを吸うのがカッコいいとされていた。
昔の映画を見ると、アラン・ドロンやスティーブ・マックイーンといった名優たちが、慣れた雰囲気でタバコを吸いながらカーチェイスをしていて、超カッコよく見えた。
ポイントは、どちらかの手にタバコを持ちながら片手運転しつつ、両手を使う必要がある時だけくわえタバコになること。
その上で、灰皿に正確にタバコの灰を落とせれば完璧! いまはもう、クルマに灰皿もついてない。
■窓を開けてフロントピラー内蔵アンテナを延ばす
手動で伸ばすフロントピラー内蔵アンテナがほぼ完全に絶滅したのは、比較的最近のことではないか?
「比較的最近」が20年くらい前という感覚だが、たぶんそれくらいかと……。
フロントピラー内蔵アンテナは、ルーフの上に飛び出るので、運転席からは見えない。
つまり手探りで伸ばすわけで、これを慣れた手つきで行うのは、ドライバーにひそかな自己満足を与えてくれた。「俺は慣れてるぜ!」的な。
これと、「ウィンドウハンドルをクルクル回す」が合体すれば、昭和のクルマ動作の王道!
■電動アンテナを伸ばす
手動のフロントピラー内蔵アンテナは、比較的安価なクルマに多く、少し上級車種には、80年頃から電動で伸縮するアンテナが装着されるようになった。
ラジオをつけてからこれを伸ばすにつれ、受信状態が目に見えて良くなるのがうれしかった。
アンテナがついていたのは、主にトランクの横。
金属のアンテナが電動で長く伸びて行くのが、なんともカッコよく思えたものだ。そんなことに喜んでいた自分が愛らしい……。とにかく当時は、ラジオをつけるやいなや電動アンテナを伸ばす! という一連の動作があった。それを慣れた手つきで行うことに、かすかな自己満足を得ていた。
現在所有するフェラーリ328(1989年式)は、昔のクルマだけに、懐かしの電動アンテナがついている。
ただし、一度も伸ばしたことがない。フェラーリを運転しながらラジオなんか聞かないかし、アンテナなんか伸ばしたら、あの美しいシルエットを損なうので。
■クルマを停める前に、一発空ぶかしする
キャブレター時代の儀式で、燃焼室内にガソリンが残ることで、プラグが湿ってカブらないようにするための動作だった。
ただ、実際にコレが必要なのは、高回転型のレーシングエンジン系で、普通のクルマに必要だったのかどうか定かではない。
その後電子燃料噴射になっても、相変わらずこれを実行する者は存在したが、無意味だったことは言うまでもない。
ちなみに我が家の自家用車のうち、2台がキャブレター車。カウンタックと軽トラです! でも、この動作、やってません。必要あるのかどうかすらわかりません。
■内掛けハンドル
パワーステアリングが普及するまで、ハンドルは概して重いもので、その重さを軽減するために、ハンドルをたくさん回す際、ハンドルを内側を持って引き下ろすようにする動作が行われた。
現在でもたまに見かけるが、ノンパワステのクルマが絶滅しているので、どこにメリットがあるのか不明。
だいたいパワステがなくても、あれでハンドルが軽くなるとは、私には思えない。
現在の私の愛車4台のうち、3台がパワステなし(フェラーリ、カウンタック、軽トラ)なれど、内掛けハンドルは一切使ってない。
あれも一種のカッコつけだったのだろうか。
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