強い個性こそがGクラスの魅力
現代の本格オフローダーにとって、快適さやオンロード性能は欠かせない要素。高級モデルではなくてもオフロード車には乗用車感覚が付与されるようになったし、トヨタのランドクルーザーや日産のアルマーダ(中東ではパトロールとして販売)も、快適さや豪華さを意識した装備が見られるようになったが、Gクラスはそのなかでも突出してセレブに注目されるようになり、特に1993年に車名を「Gクラス」と変更してからその勢いは増すことに。
5.0L V8エンジン搭載や電子制御デフロックの採用、ウォールナットのウッドフェイシアと最上級の本革シート採用のグレード設定、メルセデスAMG社チューンのエンジン、サスペンション、エキゾーストシステムを搭載した「G55L AMG」の登場も話題となった。
Gクラスは伝統的にスクエアなデザインを貫いている。デザインの流行で曲線が多用される時代になっても基本的には変わらない。各国の軍隊でも認められた当時の伝統を受け継ぎながら、本格的な悪路走破性と最新のデバイスによる先進性、機能性も一切妥協がなく、さらにはSクラスで実績のある「高級感」と信頼性、安全性が惜しげもなく与えられている。まさに唯一無二の存在だ。実力と見た目が最高峰であることに加えて、この強い個性が、発信力の強いセレブたちを惹きつけるのだろう。
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Gクラスの車両価格は、G350dが1,237万円、G550が1,685万円、AMG G63が2,194万円。こんなに高額にもかかわらず、現在は在庫が少ないそうで、希望するグレードでは手に入らない可能性も高いという。電動化によって、クルマの価値観が大きく揺らいでいる時代ではあるが、このGクラスの魅力は末永く続いてほしいと思う。
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