■5代目(FK8・2017年登場/中古相場:約430万~1100万円)
●5代目(FK8・2017年登場)
・年式:2017年~2020年
・新車時価格:450.0万~550.0万円
・中古相場:約430万~1100万円
・入手しやすさ:★★★☆☆
・中古車おススメ度:★★★★★
●中古価格は後期型だと600万円以上で高値!
2017年4月に当時FF市販車最速だったフォルクスワーゲンゴルフGTIクラブスポーツSのニュルブルクリンク北コースのタイムを上回り、FF市販車最速の座を奪還した5代目タイプR。搭載エンジンは最高出力320psのK20C型2Lターボだ。
●中古車購入ポイントは?
中古車の流通量は全国で約70台とまずまず豊富。しかし相場は2020年9月までの前期型でも430万~600万円、同年10月以降の後期型で600万~720万円、さらに「リミテッドエディション」になると1000万~1100万円と、かなりの高額になる。
コレクターズアイテムとしてリミテッドエディションを買うのも自由だが、現実的には「480万円前後の前期型」が狙い目のポイントとなるだろう。
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【総括】中古車としておすすめなのは何代目モデル?
中古車の好みは人それぞれであるため、「これ!」という唯一の答えは出しにくい。しかし筆者なら、完全リフレッシュずみの初代EK9を350万円超で狙うか、中古車としては最新となる5代目FK8の前期型を480万円付近で狙うだろう。
シビック タイプRという名車に中途半端な接し方は禁物。超名作である初代か、もしくは一番新しいやつかという“両極端”な姿勢で臨みたいものだ。
(ここまでのTEXT/伊達軍曹)
【番外コラム01】歴代シビックタイプRで「走りが最高」だったのは?
大別するとシビックタイプRは「NA」と「ターボ」に分けられます。凝ったメカニズム、精巧なエンジンの回転フィールなど、メカニズムの面白さを楽しむのならNAモデルがいいと思います。
特に初代シビックタイプRは、2代目シビックから続いてきたCIVICレースの集大成とも言えるクルマだと思います。VTECエンジンの精巧に組み上げられたエンジンフィールや重心を低くしたシャープな操縦性が魅力です。
鷹栖テストコースで鍛え上げられた初めてのスポーツモデルであり、あの瞬間、初代シビックタイプRは間違いなく世界のFFのハンドリングの頂点にありました。
3代目は2L、VTECを積み、徹底的に足回りを締め上げた超スパルタンモデルでした。硬すぎる足回り、グリップは強烈だけれどワンダリングが強いタイヤ等々、苦労の跡が見て取れます。それでもシビックタイプRの灯を消さないぞという熱い思いで作り上げた最後のNAタイプRでした。クルマの出来よりも作り手の熱意に心惹かれます。
4代目はいきなりニュルFF最速のトロフィーを獲りにいったターボ車でした。5代目となる先代はリアサスが一新されたので多少身のこなしがジェントルになるのかと思ったら大間違い。
さらに鋭くシビアに磨き上げており、これによるゾクゾクする刺激がたまらないクルマに仕上がっていました。過激度は文句なく歴代タイプRトップです。
進化するシビックタイプRのパフォーマンスを基準にするのなら先代シビックタイプRがいいと思います。でもホンダの原始的な魅力に触れたいのなら初代がお薦めです。
(TEXT/斎藤 聡)
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