バスが発着するポイントには必ずバス停標識が置いてある。標識本体に注目すると、事業者や場所によって様々な形をしているのに気づく。
そんなバス停標識にも、実は形状ごとに複数のメーカーでほぼ共通の総称があり、意外なものに例えた呼ばれ方をするようだ。
文・写真:中山修一
(1)ひまわり型
バス停を絵に描こうとすると、大抵はこの「ひまわり型」になるハズ。
ひまわり型は、コンクリート製台座の中心部にポールが1本立ててあり、真ん中あたりに時刻表などを掲示するための四角い板が取り付けられ、最上部にバス停の名称とバス事業者を記す丸いプレートが掲げられているタイプだ。
(2)あじさい型
コンクリート製台座にポールを1本立てた形態は、ひまわり型と同じであるが、時刻表などを掲示する箇所が、板ではなく厚みのある箱状になっているのが、あじさい型の特徴だ。
(3)しらゆり型
1本のポールで支えるタイプで、停留所名と時刻表の表示部分全体を楕円状のフレームで囲ったものをポールと繋ぎ合わせてある。
金属パイプのフレームの内側に表示板を取り付けた薄手のタイプと、表示部分がフレームと一体化している厚手のタイプがある。
(4)すいせん型
逆U字状のフレームをコンクリートの台座に差し込み、フレームの内側に表示部分を取り付けたものを「すいせん型」と呼ぶ。掲示スペースを多めに取れるのが特徴とされる。
上記4種類はコンクリート製の台座に取り付れば移動が可能。非点灯式で電源を必要としない点からも、低コストかつ比較的管理がしやすいと言える。
(5)明星型
こちらはポール1本で支えるタイプ。どちらかと言えば地面に埋め込んで使用する、より本格的なバス停標識だ。
ポールの上に縦長の箱状をした表示部分を乗せたもので、コンニャクの田楽のような形をしている。4面使えるためバス停標識の中でも掲示スペースが特に大きい。
(6)金星型
埋め込み式かつ1本のポールに箱状の表示部分を乗せた形態は明星型とよく似ている。ただし、明星型を真上から見た場合、表示部分はほぼ正方形となるが、一方の金星型は長方形をしている。
明星型と金星型は、表示部分の内側に照明を組み込んだ電照式が一般的で、夜間の利便性が高くなっている。