本格クロカン=ジムニーならではの硬派な走りにおじいさんは耐えられるか?
2018年7月に20年ぶりの全面改良が行われた現行のジムニー。発売からすでに4年が経過したが、いまも納期が1年以上という人気ぶりはクルマ好きならご存じだろう。
1970年4月、軽自動車として初の本格4WDオフロードモデルとしてデビューしたジムニーはデビューから半世紀が経過しているものの、現行モデルにもそのこだわりと技術がしっかりと継承されていることが人気の要因のひとつになっている。
例えば、Xメンバーと前後にクロスメンバーを加えたことでねじり剛性を先代モデルから約1.5倍向上させた新開発のラダーフレームをはじめ、FRレイアウト、副変速機付のパートタイム4WD、3リンクリジッドアクスル式のサスペンションなど枚挙に暇がない。
そんな伝統を継承したメカニズムもさることながら高い走破性能を実現するブレーキLSDトラクションコントロールを全車に標準装備したり、専用チューニングを施したR06A型ターボエンジンを採用するなど、本格4WDオフロードモデルとしてのスペックと走行性能にも磨きがかけられているのだから人気が出るのも当然!
いまの国産車市場で人気を集めているスタイリッシュなSUVとは一線を画す、本格オフロード走行も楽しめるクロカンモデルなだけに走りも超硬派。それだけに、乗り心地が良いクルマに慣れてしまっている高齢者には運転しづらいかも。
ネックは納期で、現在1年~1年半待ちとか。もうちょっとなんとかならんか……。
S660は低すぎる全高に狭い室内と収納スペースのなさがネック
2022年3月に生産終了となったS660。あらゆる場面でいつでもワクワクする、心が昂ぶる本格スポーツカーを追求するべく“Heart Beat Sport”をキーワードに開発されたS660は2015年4月に登場。
専用ターボチャージャーを採用した直列3気筒DOHCエンジンとワイドレンジ&クロスレシオの6MTやダイレクトな走りが楽しめるスポーツモードに切り替え可能な7速パドルシフト付CVTが走る楽しさを提供するだけでなく、ミドシップエンジン&リアドライブレイアウトの採用による最適な前後重量配分や軽自動車初の電子制御システムであるアジャイルハンドリングアシストによって曲がる楽しさも提供。
まさに、Heart Beat Sportを地で行く趣味性が高い2シーターのオープン軽自動車なだけに「老後に乗りたい」と目論んでいる人も少なくないだろう。
しかし、その高い走行性能とは裏腹に室内は驚くほど狭く、収納スペースも皆無に等しいなど普段使いのクルマとしては少々難アリ、というのが実情。全高も1180mm(現行モデルのなかでも低いと言われるマツダのロードスターでも1235mm)と低くて着座位置も低いことから、乗り降りするだけでもけっこう大変だったりする。
ちょい乗りは抜群に楽しいが、ロングドライブは少々ツラいだけに、S660を老後の楽しみに……という人は、バイク感覚でカジュアルに乗るのが吉だろう。
残念ながら新車では買えなくなってしまったが、今なら中古車がそれほど高騰していないので狙い目の一台と言える。
コメント
コメントの使い方