このご時世にHV廃止!! スカイラインがHV仕様を廃止して選ぶ「生き残る道」

スカイラインが生き残る道は、「スカイラインGT-R」の復活しかない!!

 ここからは、スカイラインの未来について考えていきたい。「スカイラインには、ハイパワーなエンジンが必要」としてしまうと、残念ながらスカイラインには将来はない。今はまだ、400馬力級のツインターボの響きは素敵に響いているが、いずれは日産が目指すクリーンなイメージを邪魔する「謀反者」となってしまう。次期型スカイラインでは、プラグインハイブリッド化や、バッテリーEV化などが求められる。

300psのV6ターボのベースモデルの方が、ハンドリング性能や乗り心地、NVH、動力性能などのバランスが取れており、走りが楽しいと筆者は思っている
300psのV6ターボのベースモデルの方が、ハンドリング性能や乗り心地、NVH、動力性能などのバランスが取れており、走りが楽しいと筆者は思っている

 また、次期型スカイラインが今のようなスポーツセダンとして登場できるかどうかも怪しい。日本では、ミニバンやコンパクトカー、SUVなどの、ユーティリティに優れたクルマが好まれる。数少ないセダンの需要に対しては、レクサスやドイツ御三家といった強力なライバルと戦わなければならない。

 そんななかでスカイラインが生き残ることができる道は、もはやひとつ。「スカイラインGT-R」を復活させるシナリオだ。具体的には、GT-Rの第3世代といわれるR35 GT-Rの後継、第4世代の「スカイラインGT-R」として、スペシャルスポーツカーに引き上げる方法だ。日産ブランドのフラッグシップカーとして、ある意味、その存在自体を「神格化」する。パフォーマンスは「世界一」がマストだが、車両価格も現在のR35 GT-R並みまでは許容できるはずだ。併せて、一時期噂の立った「4ドアのスカイラインGT-R」という企画も追加してもよいと思う。

スカイラインGT-R」は海外でも知名度バツグン。ぜひとも、スカイラインGT-Rブランド復活を望みたい!!
スカイラインGT-R」は海外でも知名度バツグン。ぜひとも、スカイラインGT-Rブランド復活を望みたい!!

 パワートレインは、時代が間に合えば3.0L級のV6ツインターボもありだとは思うが、アリアの電動AWDシステム「e-4orce」を改良した「ハイパワー電動AWD」の搭載が適していると筆者は考える。前後輪のトルク配分を制御できるので、例えば、後輪側へのトルク配分を増やし、疑似的に後輪駆動車のような特性にもできるはずだ。お客さまに感動を与えることができる新世代スカイラインGT-R。十分あり得る路線ではないだろうか。

スカイライン生誕40周年記念モデルとしてオーテックが製作した、4ドアタイプのR33型スカイラインGT-R(1998年)。販売期間はわずか1年弱、400台程度しか世に出回っていない希少車だ
スカイライン生誕40周年記念モデルとしてオーテックが製作した、4ドアタイプのR33型スカイラインGT-R(1998年)。販売期間はわずか1年弱、400台程度しか世に出回っていない希少車だ

「クロスオーバー」にはならないと信じている!!

 かつて、スカイラインの開発に携わった筆者としては、スカイラインブランドが細々としていくのは見ていられない。スカイラインの次期型プロジェクトは、何かしらのかたちで動いているはず。日産の星野副社長が「スカイラインは諦めない」と発言された言葉を信じたいと思う。筆者の予想通りになるかはわからないが、スカイラインが、クロスオーバーSUVになる、なんて安直なことは日産はやってこないと信じている。「技術の日産」のイメージリーダーとしてふさわしい次期型スカイラインの登場を期待している。

【画像ギャラリー】今後どうなる!? 次期型は!??? 日産が誇る名車「スカイライン」の歴代モデル(17枚)画像ギャラリー

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