スズキ・ダイハツといえば「軽の雄」として鎬を削る2社。だが2社が繰り出す登録車たちも人気と実力を兼ね備えた「実力車」揃い。ここではそんなダイハツスズキのコンパクトSUV、ハイトワゴン4台を比較!!
※本稿は2022年12月のものです
文/渡辺陽一郎、写真/SUZUKI、DAIHATSU
初出/ベストカー2023年1月10日号
■大人気コンパクトSUV対決!! スズキ クロスビーvsダイハツ ロッキー
クロスビーは小型車サイズのSUVだが、軽自動車のように空間効率を重視する。全長は3760mmと短いが、後席の足元には充分な余裕があり、4名で乗車しても快適だ。
最低地上高は180mmだから、悪路のデコボコも乗り越えやすい。実用性は高いが、価値観がソリオに近く、外観でもSUVらしさは希薄だ。
その点でロッキーは、5ナンバーサイズのSUVでも、外観には独特の野性味や存在感が漂う。後席はクロスビーよりも狭く、荷室の使い勝手でも見劣りするが、SUVらしさは濃厚だ。
またロッキーには、エンジンが発電、モーターが駆動を担当する本格的なハイブリッドも用意され、ノーマルエンジンとの価格差をプレミアムGの場合で30万円以下に抑えた。買い得なハイブリッドも注目される。
●判定…SUVらしさに溢れた外観とハイブリッドでロッキーの勝ち!!
■バカ売れ中ハイトワゴン対決!! スズキ ソリオvsダイハツ トール
2014年は先代ハスラーのヒットで、ダイハツとスズキの軽自動車販売合戦が激化した。同年は国内販売総数の41%が軽自動車で占められ、小型車からの乗り換えも相次いだ。
そこでダイハツが軽自動車に対抗できる小型車を開発して、トヨタに供給することになった。それが2016年に発売されたトールとその姉妹車で、外観からわかるとおり、軽自動車で一番の売れ筋になるスーパーハイトワゴンの拡大版だ。
ただし大急ぎで開発したからプラットフォームはブーンと共通だ。車両重量はトールが約200kg重く、走行安定性と乗り心地に不満がある。
直列3気筒1Lエンジンはパワー不足で、ターボはノイズを消し切れなかった。後席も柔軟性に欠ける。設計の新しいソリオは、さまざまな機能で、トールを上回っている。
●判定…設計が新しくさまざまな機能で上回っているソリオの勝ち!!
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