中古車相場は下落基調、手頃な価格で登場するまで継続的にリサーチを
ランクルのリセールが高いのは、海外からの熱烈な需要があるから。もちろん海外でも、トヨタディーラーで新車のランクルを購入することはできるそうだが、非常に高額かつ長納期になってしまっているそう。そのため、高い関税を払ってでもすぐに手に入る(船便で1か月程度)上質の中古車を、日本から輸入したほうがいい、という理由で、海外のバイヤーから人気があるのだという。
ちなみに、ランクルが多く輸出されているのは、アラブの富豪の住むパキスタンや、お金持ちが多いマレーシア。パキスタンもマレーシアも、日本と同じ左側通行(右ハンドル)の国であり、左ハンドルに直さないと輸入できない国もあるなか、そのままの仕様で輸出ができるのだ。
そんな現行300系ランドクルーザーの4月末時点の中古車相場は、2年落ちの2021年製造車が約1056万円~1460万円(25台)。1年落ちの2022年製造車が約1060万円~1800万円(56台)、当年モノの2023年製造車が約1098万円~1530万円といったところ。昨年は新車価格を遥かに超える水準まで上昇したこともあったが、現在は落ち着いてきており、下落基調となっている。新車価格(ガソリンZXの新車販価は税込730万円)を下回るのはまだ少し時間はかかりそうだが、継続的にリサーチを続け、納得できる価格で入手してほしい。
売却のポイントは「2度目の車検前」と「どこに売却するか」
ランクルに限ったことではないが、中古車相場は、海外への輸出事情に大きく左右される。ランクルの主な輸出先であるパキスタンやマレーシアには、それぞれ、輸入に対して規制をかけているため、その規制にかからない年式のうちに売りぬくことがポイントとなる。ちなみに2023年4月末時点、パキスタンは中古車輸入が禁止となっている(外貨流出防止のため政府が調整しているという説)ので、いま現在は主にマレーシアが輸出先となっている。
マレーシアの輸入規制は、「初度登録月から12か月~59か月」だ。つまり、日本で初度登録されてから1年経った個体は輸入OKとなり、その後は、5年目(2度目の車検)を迎える前までの車両であれば輸入可能となる。そのため、その手前で売却するのがベストのタイミングだ(輸送時間がかかるため2度目の車検を迎える2~3か月前には手放したい)。たとえば、初度登録が2021年の中古ランドクルーザーを手に入れて、2025年にやってくる2度目の車検の前に手放すというやり方だと、上記の輸入条件にあてはまり、高い下取りが狙える。
ただ、「どこに売却するのか」も同じくらい重要だ。中古車相場は日々変動するため、相場を毎日チェックする買取店とそうではない買取店とでは、買取価格に差が生じる。大手の買取店でも、中古車相場を毎日追いかけているとは限らない。面倒でも、複数の買い取り店で査定してもらい、より高い価格で買い取ってくれる店を探すのが「賢い売り方」の鉄則だ。
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もちろん、ガソリンZXでなくとも、また、5年目を越えたとしても、ランクルの中古車相場は常に高い。先代200系ランクルの中古車も、ロシア、ケニア、タイ、タンザニア、インドなど、世界中に輸出されており、中古車価格は絶えず高い状況にある。現行300系ランクルは(盗難対策に気を使う必要があるが)、その性能を存分に堪能したあとに売却する最後まで楽しめる、非常にありがたいクルマだ。ぜひ本稿を参考にして、お得にランクルを楽しんでほしい。
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コメント
コメントの使い方「ぜひ本稿を参考にして、お得にランクルを楽しんでほしい。」
ふざけるな💢