セダンとしては合格! 全高85mmアップのクラウンクロスオーバーはSUVとしてどうなのよ?

セダンとしては合格! 全高85mmアップのクラウンクロスオーバーはSUVとしてどうなのよ?

 最近よく見る2種類のジャンルを持つクルマたち。代表的な例を挙げるならクラウンクロスオーバーで、セダンとSUVの両側面を持つ。両方の良さを味わえるなら一石二鳥!! クラウンクロスオーバーはどうなのよ!?

※本稿は2023年4月のものです
文/松田秀士、写真/TOYOTA、ベストカー編集部
初出:『ベストカー』2023年5月26日号

■静寂性と高級感はさすがのクラウン

トヨタ クラウンクロスオーバー。極端に車高が高くないので、ワインディングでのスタビリティも高い
トヨタ クラウンクロスオーバー。極端に車高が高くないので、ワインディングでのスタビリティも高い

 2.5Lのシリーズパラレルハイブリッドと2.4Lターボのデュアルブーストハイブリッドという2種類のパワートレーン+ハイブリッド型式を持つが、両車ともセダンとしての実力は相当なもので、動力性能はもちろんのこと市街地レベルでの乗り心地や室内静粛性は高級サルーン並み。

 速度の上昇とともに乗り心地や静粛性レベルなどは低下するが、後席のスペースを含めた高品質なシート類による高級感ある乗り味はとてもくつろげるもの。クロスオーバーとして次元の高い完成度を目指している。またADAS(運転支援)を含めた安全装備もハイレベルなものだ。

●セダン度採点:80/100点

■SUVとしてはあくまで「テイスト」

2.5Lハイブリッドは終始マイルドでセダンとしての快適性はかなり高い
2.5Lハイブリッドは終始マイルドでセダンとしての快適性はかなり高い

 クラウンクロスオーバーは、セダンの先代クラウンに対し全高は+85mmの1540mmとなったが、最低地上高は145mmで10mm高くなっただけでほとんど変わらず、正直SUVとしては物足りない。

 オーバーハングも長いし、このクルマでオフロードをガンガン走ることは想定していないはず。あくまでもクロスオーバーという位置づけなのだ。

 ただし、フロント80.2ps、リア80.2psモーターを搭載し、システム出力349psのRS系のデュアルブーストハイブリッドは後輪操舵のDRSとブレーキベクタリングのACAによるコーナリングパフォーマンスが素晴らしい。

●SUV度採点:65/100点

■総合力

 セダンユースならゆとりある走行フィールの2.5Lハイブリッドだが、デュアルブーストモデルの時としてエキセントリックな走りも魅力的。

●総合力採点:80/100点

●トヨタ クラウンクロスオーバー(2022年9月デビュー)
・全長×全幅×全高:4930mm×1840mm×1540mm
・車重:1900kg
・最低地上高:145mm
・排気量:2393cc
・パワーユニット:直4・DOHCターボ(272ps/46.9kgm)+モーター(前82.9ps/後80.2ps)
・燃費:15.7km/L(RS)
・価格:435万~640万円

【画像ギャラリー】ひと粒で2倍おいしい!!「セダン」と「SUV」2つの魅力を持つトヨタ クラウンクロスオーバー(21枚)画像ギャラリー

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