豊田章男氏の社長報酬9.9億円は安すぎない? 実際のところを徹底分析してみた!

豊田章男氏の社長報酬9.9億円は安すぎない? 実際のところを徹底分析してみた!

 トヨタ自動車は6月30日に有価証券報告書を開示し、豊田章男会長の役員報酬が9億9000万円ということがわかりました。前年度は6億8500円だったので前年の約1.5倍。はたしてこの報酬は日本の自動車メーカーの社長の報酬に比べて高いのか、安いのか? 海外の企業に比べてどうなのか分析していきます。

文/松崎隆司、写真/ベストカーWeb編集部、トヨタ

報酬は主要自動車メーカー8社のなかでトップ

左から会長に就任した豊田章男氏、真ん中が新社長の佐藤恒治氏、右が退任した内山田竹志氏
左から会長に就任した豊田章男氏、真ん中が新社長の佐藤恒治氏、右が退任した内山田竹志氏

 トヨタ自動車は6月30日に有価証券報告書を開示し、豊田章男会長2022年度の社長時の役員報酬が9億9000万円だったことが明らかになりました。

 これはトヨタの歴代社長のなかで最高額となります。前年度は6億8500万円です。当時の報酬額も歴代社長のなかで最高額でしたが、今年はその1.5倍にもなりました。

 内訳は固定報酬が2億6400万円、株式として受け取れる報酬が7億3000万円。もちろん報酬を1億円超えた役員は豊田会長だけではありません。

 前代表取締役会長でエグゼクティブフェローの内山田竹志氏は3億1900万円、代表取締役副会長の早川茂氏は1億5100万円です。

 連結子会社のウーブン・プラネット・ホールディングスの代表取締役CEOでトヨタの前取締役、ジェームス・カフナー氏は8億1000万円、トヨタの前取締役執行役員副社長で日野自動車取締役、ウーブン・バイ・トヨタの代表取締役兼CFOの近健太氏は1億2000万円です。

 ちなみに今年新社長になった佐藤恒治氏は、2022年度は報酬1億円を得た取締役ではないこと、そして今年度から社長に就任したため有価証券報告書には個別開示されていません。

 トヨタの業績は売上高では前年よりも18.4%増の37兆1542億円と過去最高だった一方で営業利益は原材料価格の高騰などで前年度よりも9%減の2兆7250億円でした。

 コロナ禍という特殊な状況にあったとはいえ2023年3月まで社長として陣頭指揮をとっていた豊田会長が増収減益のなかで1.5倍もの報酬の増額があるというのはなんだか違和感を持たれる方もいるのではないでしょうか。

 確かに下記の表を見ていただくとわかる通り、日本の主要自動車メーカー8社のなかで豊田会長はもっとも高い報酬を受け取っています。

■2022年度自動車主要各社の社長、会長の報酬
・トヨタ:豊田章男会長(2022年は社長)=9億9000万円
・日産:内田誠社長=6億7300万円
・ホンダ:三部敏宏社長=3億4800万円
・マツダ:丸本明前社長=1億1200万円
・スバル:中村知美前社長=1億2300万円
・三菱:加藤隆雄社長=1億3300万円
・スズキ:鈴木俊宏社長=1億7200万円
※ダイハツは非上場企業。1億円以上の役員報酬が個別開示義務あり

次ページは : ■取締役の報酬を決めるのは「報酬案決定会議」

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