■ステアリング連動式は切った状態でも使いやすさバツグン!! 固定式は直感的操作に軍配
2種類存在するパドルシフトの装着方法だが、どちらにもメリットとデメリットがあり、どちらが正解ということはなく、車両のキャラクターやメーカーの考え方によって採用されるタイプが異なっている。
まずステアリング連動式のメリットは、ステアリングを切り込んでいってもパドルシフトが連動して動いてくれるため、ステアリングを切った状態でも変速がしやすいというメリットがある。
その一方で、ステアリングを持ち替えるほど切り込んだ場合は一瞬、どちらのパドルがシフトアップでシフトダウンなのか混乱してしまう可能性がある。
そのため、そもそものステアリングの切れ角が極端に少ないF1マシンのような車両であれば、全く問題ないが、ロックtoロックが2回転以上することが当然の乗用車ではデメリットも生まれてしまうということになるのだ。
一方、コラム固定式のパドルシフトではどんなにステアリングを回したとしてもパドルの位置は変わらないため、右側がシフトアップ、左側がシフトダウンというレイアウトは変わらず、直管的に操作することができる。
その代わりステアリング操作中はパドルの操作をしにくいという問題がある。
それを考慮して大型のパドルを備えている車種も存在するが、ステアリングを12時の位置と6時の位置で握っているときはほぼ操作不可能というデメリットが存在する。
■GT-Rは途中で変更!? 三菱は原則一貫してコラム固定式にこだわり
このようにどちらにも一長一短のあるパドルシフトだけに、メーカーでもどちらを採用するかは悩ましい問題のようで、日産GT-Rは2017年モデルからそれまでコラム固定式だったパドルを、ステアリング連動式に変更したというケースも存在。
一貫してコラム固定式を採用している三菱もプラットフォームがルノー・日産・三菱アライアンスによって開発されたものを使用している兼ね合いもあって、現行型のアウトランダーのみステアリング連動式となっている。
この辺りの違いは完全に好みで選んでしまっていい部分ではあるが、実際使ってみたら意外と使いづらかった……というケースもあるので、購入前に試乗する際は積極的にパドルシフトの操作もしてみて自分に合っている方を選ぶのがいいだろう。
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