■市場とのコミュニケーションをもっと密に
でもねぇ、もうちょっと熱心に市場とコミュニケーションしないと、肝心の電動化新商品が登場する頃には、ホンダのブランド価値そのものが低下しちゃう恐れがあるよ。
近い将来間違いなくやってくるクルマの電動化時代に向けて、ホンダがどういう戦略でモノ造りや主力商品を転換してゆくのか。大事な移行過程が語られていないことに、ぼくらクルマ好きはヤキモキしちゃうわけだ。
たとえば、電動化に周回遅れとか茹でガエルとかさんざん叩かれたトヨタは、EVニューモデルや新型バッテリーがモノになるまで、仲間を集めて水素戦略で注目を集めることに成功した。
また、その過程でトップ自らサーキットなどの現場に足を運び、プレス向けのメッセージを途切れることなく発信し続けた。言いたかないけど、モータースポーツ戦略ひとつとっても、ホンダはトヨタに学ぶべき点が山ほどある。
だから、いまホンダがやるべきことは、アナリストではなく市場とのコミュニケーションをもっと密にし、できれば明るい話題で埋め尽くすこと。
個人的な思い出で恐縮ですが、ぼくは晩年の本田宗一郎さんと何度かお目にかかるチャンスがあったけど、この人が現われただけで周囲がパッと明るくなるほど明朗闊達なキャラの持ち主だった。
三部敏宏社長にソレをやれとは言わないけれど、目指すはソコ。2040年に内燃機関を全廃するにしても、表現方法は「2040年までバリバリ楽しいエンジン車を売り続けるぞ!」でもいいわけですよ。
そういう明るいノリこそ、今のホンダに必要なものじゃないですかねぇ。
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