■目指せ8万マイル! 賢いマイルの貯め方
JALやANAをはじめとする大手航空会社の多くは、独自のマイレージ制度を設けている。自社便に搭乗した路線の距離(マイル)に応じてポイントを貯める制度だ。
制度の基本は、飛行機への搭乗によるマイル積立である。例えば、羽田‐札幌便に普通運賃で搭乗すると、片道510マイル(JAL、ANAとも同じ)が積算される。しかし、運賃種別によって積算率は異なり、割引運賃やパッケージツアーの場合などでは30~75%の積算率となる。また、上位クラスの座席に搭乗した場合には、150%になるなどの諸条件があるので、詳細は各航空会社のwebサイトなどを参照されたい。
しかし、飛行機を頻繁に利用する出張族か、よほどの旅行好きでもない限りは、フライトだけでマイルを貯めるのは難しい。そこで、フライト以外にもマイルを貯める方法がいくつかあるので、ご紹介しよう。飛行機に乗らずしてマイルを貯める人を「陸(おか)マイラー」などと揶揄されることもあるのだが、そんなことは気にせず、夢のファーストクラスを目指そう。
まず、一番効率良くマイルを貯められるのが、航空会社が提携して発行しているクレジットカード(JALカードやANAカードなど)の利用だ。
カード利用額に応じてマイルが積算される。JAL、ANAとも、通常カードでは200円=1マイルの換算だが、マイルが2倍貯まるプログラム(要年会費)への登録、またはゴールドカードなど上位カードを利用すれば、100円=1マイルの換算となる。
詳細は、各社の公式サイトを参照のこと。
・JALカードの公式サイト
https://www.jal.co.jp/jp/ja/jalcard/index01.html
・ANAカードの公式サイト
https://www.ana.co.jp/ja/jp/amc/anacard/
通常のカード利用の他に、飛行機搭乗時のボーナスマイルやキャンペーンも数多くあるので、こまめにチェックするとより貯まりやすい。日頃の買い物や、光熱費の引き落としなどの出費をカードに一元化すれば、毎月それなりのマイルが貯まる。
他のカードブランドでも独自のポイント制度からマイルに変換できるものが多いが、換算率が圧倒的に異なる。
例えばJCBのオリジナルカードの場合、1000円=1ポイント(JCBのOkiDokiポイント)で、1ポイント=3マイル(JAL、ANAの場合)なので、333円=1マイルとなり、前述の換算率のおよそ1/3となる。やはり航空会社提携カードがマイル積立には効率的である。
(※カード会社のポイント制度はカードの種類や利用額、利用店舗などにより非常に複雑なため、換算率は一概ではなく、上記の例はあくまで一例。しかし、ほとんどの場合、航空会社提携カードが最も効率的である。)
また、電子マネーの利用でもマイルが貯まる。JALの場合はWAON、ANAの場合はEdyと提携しており、200円=1マイルが積算される。
その点だけを見れば、電子マネーよりクレジットカードを使ったほうが良いように見えるが、実はさらなる技がある。電子マネーのチャージ方法に航空会社提携クレジットカードを設定しておけば、電子マネーの利用とクレジットカードの利用で一挙両得できるのだ。
例えば、電子マネー1万円利用ぶんを、航空会社提携カードでチャージすれば、電子マネー利用による50マイルにカード利用の100マイルが加算され、合計150マイルを獲得できる。この場合、約67円=1マイルとなり、とても換算率が高い。コンビニやスーパーでの支払いに積極的に利用すれば、塵も積もれば山となり、夢のファーストクラスが近づく。
また、日常的に広く展開されているポイント制度(dポイント、Pontaポイント、Tポイントなど)もマイルに換算できるので、これもしっかり貯めておきたい。
では、東京‐ヨーロッパ路線でのファーストクラスの片道には、いくらのマイル数が必要なのかというと、JALの場合80000マイルである。
提携クレジットカードの利用のみでは800万円分であり、マイルの有効期限(JAL、ANAとも基本3年)を考えると結構な出費が必要になる。必要マイル数だけ見ると、気が遠のいてしまうが、キャンペーンの登録、電子マネーの利用、その他ポイントからの交換などの手段を用いると、案外貯まるもので、庶民の筆者でも十分に貯まった。最も大事なことは、出費を無駄なく効率的にマイルに積み立てる意識だ。
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