近年、新しいクルマの所有方法として広まりつつあるサブスクリプションサービス。クルマ以外のあらゆる分野で「サブスク」という言葉を聞くようになったが、クルマの場合はどんなメリットとデメリットがあるのか? そして使って得する人と損する人はいるのか? そんなクルマのサブスクについて見ていこう。
文/西川昇吾、写真/TOYOTA、Adobe Stock
■クルマのサブスクとはどんなサービスなのか?
まずはクルマのサブスクについておさらいだ。
クルマに限らず、サブスクリプションサービスは一定期間利用することができる権利に対して料金が発生するビジネスモデルだ。
クルマの場合で多いのが、月々定額で一定期間マイカーとして使用できるサービスだ。
マイカーとして使用できると表現したが、所有権は使用者のものにはならない。あくまでも契約期間が終了したらサービス提供会社に車両を返却するのが基本だ。
では、定額料金の中にはどんなものが含まれているのだろうか? サービス提供会社によって多少は異なるものの、基本的には以下の内容が含まれている。
・車両価格
・自動車保険
・車検
・メンテナンス代
・自動車税
自動車にかかるあらゆる費用の多くが含まれているので、支出を見える化しやすく月々の金額の目途が立てやすい。クルマをサブスクで所有すれば、他に必要な支出はガソリン代と駐車場代くらいだろう。
■サブスクのメリットとデメリットは?
サブスクのメリットは、クルマにかかる費用の見通しが見えやすく、銀行ローンや残クレと異なり頭金が基本的には必要ないため、大きなイニシャルコストがかからないことだ。
予算が立てやすいという面で考えると、法人使用で重宝されることが多いという話も聞く。また、免許取り立てで保険金が高いユーザーにもメリットは大きいと言えるだろう。
そのほか、仕事の関係で一定期間クルマが必要な地域に引っ越す人にもオススメと言える。
しかし、サブスクは万人に勧められるわけではない、デメリットも存在する。
まずは走行距離が多い人だ。最終的にサービス提供会社に車両を返却するため、サブスクは距離制限がある場合が基本となっている。1カ月あたり1000~1500kmほどのことが多い。この距離を超えることがある人はオススメできない。
また、マイカーでカスタマイズを楽しみたい人にもオススメできない。車両の所有権は、サービス提供会社にあると考えた方が良い。そのため、ノーマルで乗ることが前提なのだ。
もちろん、サーキットなどでのスポーツ走行もNGだ。趣味的にカーライフを楽しみたい人にとって、基本的にはオススメできない。
コメント
コメントの使い方