日進月歩の勢いで進化する自動運転。各社が開発に力を入れる全車速ハンズオフドライブは日産とトヨタ/レクサスが実現し、スバルがそれに続くと思われていたが、レジェンドでレベル3を達成したホンダが先んじる可能性が浮上!?
※本稿は2023年12月のものです
文/角田伸幸、画像/HONDA、ベストカー編集部
初出:『ベストカー』2024年1月10日号
■日産トヨタの次はホンダ? 新たなハンズオフ運転登場
ロングドライブの疲れを劇的に軽減してくれる全車速ハンズオフ・ドライブ(手放し運転)。レベル3を達成したレジェンドは別として、既存の国産車では日産のプロパイロット2.0と、トヨタ/レクサスのアドバンスドドライブ搭載車でのみ可能だった。
これに続くのは、スバルのアイサイトX(現時点では時速50km以下の制限あり)と思われたが、ホンダが先を越す可能性が出てきた。同社の全方位運転支援システムの「ホンダセンシング360」が進化するためだ。
新しいシステムは正式名称を「ホンダセンシング360+(プラス)」といい、同社が2022年暮れに行った技術発表の市販版といえる。
進化のポイントだが、最も大きいのは前述した全車速域でのハンズオフ・ドライブだろう。日本の速度上限である時速120kmまでなら、条件が許す範囲で手放し運転が可能になる。カーブが迫るとその曲率を読み取り、加減速まで行ってくれるのだ。
■ウインカー操作や加減速も自動で
万一、自車より遅い先行車がいた場合は、追い越しも提案してくれる。運転者が承認すれば、ウインカー操作や加減速、ステアリング操作を行い、追い越しや車線復帰を支援してくれるから楽ちんだ。
「360+」はさらに「カーブ路外逸脱早期警報」や「降車時車両接近警報」、「ドライバー異常時対応システム」などを備える。いずれも毎日の運転に、従来以上の安心と快適をもたらしてくれることは間違いない。
肝心の搭載車両と時期だが、ホンダは2024年に中国で発売するアコードから適用を開始するとアナウンスしている。いっぽう同型のアコードは日本でも2024年春に発売されるから、遠からず日本でも同レベルの運転支援が始まると考えていいだろう。
ハンズオフ運転は、未来の搭載を実感させるすごい技術。全メーカー、全車両が早く実現してほしい。
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