■何気ないカイゼンが未来に繋がって行く……
最後に、現状の標準からの進化を模索する。あるべき姿を思い描き、それを実行するということだ。
リモコンが必ず元の位置に戻るようにケースを作るというのもいいだろう。リモコンの数を増やした方が、よりよく生活ができるならそれでもいい。
そもそもリモコンを無くして、IOTを導入し、家族の誰もが「声」でチャンネルを変えられる、スイッチをON・OFFできる環境を目指すというのも進化の模索だ。
これをトップダウンではなく、現場のボトム層にいる一人一人が考え、グループの中で共有していくことが、カイゼンの一つのポイントだ。
カイゼンの思考方法は、効率化よりも生活集団がよりよく過ごすために必要な、個々の思考や動きを教えてくれるものになる。
カイゼンは、トヨタ自動車だけでなく、全国のトヨタ販売店でも強く意識され、仕事をより良くするために使われている考え方だ。
トップダウンの強制的な効率化は、確かに古い。ただ、トヨタのカイゼンの本質は、中間管理職や従業員一人一人が、よりよい状態を考えて動き続けることにある。
誤った理解が進んでしまえば、カイゼンはおろか改善も難しくなるだろう。 「カイゼン」が何を意味するのか。
世の中もトヨタも改めて考え、正しく理解し、実行し直す時期が来ているのかもしれない。
【画像ギャラリー】カイゼンを複数の意味で捉えるのか……トヨタがトップを走るカイゼンの魂が作り出したアルファードを見よ!(30枚)画像ギャラリー
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