■ほかに代わることができるものがない(?)ロングセラーな2モデル
■日産 GT-R(R35型)
かつて日産の「GT-R」は、スカイラインの最上級グレードの証でもあった。
だが、2001年登場のV35型11代目スカイラインにはGT-Rが設定されず、2007年にはGT-Rが独立したスポーツカーとしてデビュー。以降はGT-RだけのR35型で展開されることになった。
R35型GT-Rは、スカイラインという“縛り”がなくなったぶん自由な発想でデザインされ、2ドア専用ボディに独自の4WDシステム、ハイパワーツインターボエンジンを有するハイパフォーマンスカーが誕生した。
当時の最先端技術をこれでもかと盛り込んだR35型GT-Rの完成度は高く、年度ごとのマイナーチェンジが行われていることもあって、その性能は発売から17年が経過した現在でも世界トップレベルを維持している。
このGT-Rを隠れたロングセラーというのは少々無理があるが、ロングセラーであることは間違いなく、世界に誇る日本製高性能スポーツカーの地位を保っている。
しかし、部品供給の問題などから生産が難しくなっているなどの理由により、2025年8月で生産が終了となることが発表されている。
■トヨタ ランドクルーザー70
トヨタの“ランクル”は世界でも知られるSUVの王者だ。
ランクルの誕生は1951年で、以降はモデルチェンジも行われているが、なかでも特に人気の高いのが1984年にリリースされた70系だ。ヘビー系ランドクルーザーの70は、1960年登場の40系の後継車種であり、40系自体も24年にわたって販売されるロングセラーだった。
悪路をモノともせずに走れる頑強なフレームにタフな足回りを組み合わせた70系は世界中のユーザーに愛され、製造販売は2004年まで続いた。後継モデルの登場後も70系の人気は変わらず、デビューから30周年にあたる2014年には約1年間の限定復刻販売が実施されるという異例の事態になった。
そして2023年、トヨタから70系ランドクルーザーの二度目の復活が発表された。
新生ランドクルーザー70は、オリジナル70系ランドクルーザーの基本コンセプトを継承しつつもエンジンのダウンサイズや安全走行装置の搭載など、各部が現代風にアップデートされている。
ロングセラーだった70系ランドクルーザーが、最初の販売終了から20年を経て現役のモデルで復活。この事実こそが、70系ランドクルーザーが真のロングセラーであることを表している。
クルマがロングセラーになるには個々の理由がある。しかし、共通して言えるのはそれらのクルマには長く愛されるだけの充分な魅力があるということ。
現在、現役モデルとして世界の道を走るクルマが将来的にロングセラーになるのかは誰もわからない。だが、魅力あるクルマが長く続いてほしいというのは、クルマ好きにとって共通の願いのはずだ。
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