悪天候時の補助灯であり、フロントマスクの重要なドレスアップアイテムだったフォグランプ。なんか最近装着車が減ってるような気がするのだがなんでだろう。
文/ベストカーWeb編集部、写真/マツダ、トヨタ、ベストカー編集部
■LEDの登場がフォグの運命を変えた!
プリウスもない。マツダ2もない。クラウンセダンもない。近年モデルチェンジによってフォグランプを廃止するクルマが相次いでいる。仮に装着できたとしてもディーラーオプションというクルマは少なくない。
フォグランプとはもともと、悪天候時などにヘッドライトの明るさを補助するとともに、周囲に自車の存在を知らせる役割を持つ。法律的には「前部霧灯」と呼ばれている。
そんなフォグランプが数を減らしているのは、LEDライトの普及が影響している。ヘッドライトがLED化されることで、圧倒的な光量確保が可能になり、フォグランプの用途を代替することが可能になったためだ。
デザイントレンドも理由のひとつだ。電動化に伴いデザイン面でも新しさが必要となると、フォグランプはどこかマンネリに見える。そこで未来感を出すために、フォグランプを廃止するというわけだ。
相変わらずフォグランプが健在なカテゴリーもある。タフな環境に置かれることもあるSUVの分野だ。
ここではバンパー下部に付くフォグランプが安定感を強調するという意味合いもあり、依然装着車が多い。そんな中CX-30やCX-60といったマツダ勢がフォグを廃止しているのは、稀有な流れともいえる。
現実的なフォグランプの運用だが、雨も降っていない市街地などで、フォグランプだけを点灯させたクルマなどはまぶしくて迷惑極まりない。これは道交法的にも無灯火走行として道交法違反にあたるので注意したい。
いっぽう豪雪に見舞われる地方などでは、いまだにフォグランプの存在が有用だとも聞く。こうした地域に住む人が今後クルマを選ぶ際は、フォグランプの設定の有無に注意したほうがいいかもしれない。
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