タクシーのカラーリングと言えばそれぞれの運行会社によって異なるといったイメージだろう。しかし、三島・伊豆エリアでモータースポーツファンにはお馴染みのアドバンロゴが描かれたタクシーが走っているという情報を入手!運行している伊豆箱根株交通株式会社に話を聞いてみた。
文・写真:西川昇吾
■三島が産んだアドバンタクシー
実際にタクシーを見てみると左右に大きくアドバンのロゴが描かれている。その足元にはアドバンタイヤが…という訳ではなく、ヨコハマタイヤのタクシー向け銘柄である「TAXI TOURING898」が装着されている。
このタクシーは4月26日から運行を開始した。現在1台のみの運行で、三島エリアを中心に走っているそうだ。
アドバンカラーと伊豆箱根株交通株式会社、その2つの関係は「三島」で結びついている。三島にはヨコハマタイヤの工場があり、伊豆箱根株交通株式会社の本社は三島にある。
三島工場では乗用車用のタイヤも製造しているが、レーシングタイヤの製造もおこなわれていて、正に「アドバン」のふるさとと言える。三島コラボな1台となっているのだ。
伊豆箱根株交通株式会社は2023年4月から熱海エリアでラッピングした広告車両を運行していて、前例があった。タクシーは決められたルートを走るのではなく、様々な場所を走るので広告効果が狙える。これを売りにしたいと考えていたそうだ。
そのような前例から元々タクシー用タイヤで使用していて、地元に工場を持つ縁のあるヨコハマタイヤジャパンにラッピング広告を提案。ヨコハマタイヤも「面白そう!」と企画に前のめりとなったことで今回のアドバンカラーのラッピングタクシーが実現した。
■生まれた画期的アイデア、反響や如何に
実際に運行を開始するとポジティブな効果が多く見られたそうだ。まず、第一の目的と言える広告としての効果だ。
このタクシーは三島駅北口にいることが多いそうなのだが、見かけた利用者から「あのラッピングは何?」と注目されることが多いとのこと。ビジネスユーザーが多い新幹線停車駅の三島駅なのも大きな理由と言えるだろう。
今後ラッピング広告タクシーは増える予定とのことだが、アドバンラッピングで目立つタクシーが三島駅北口に止まっていたのがキッカケの大きな理由となったそうだ。
企業サービス内容などを細かく書いたわけではなく、大きく「ADVAN」のロゴを打ち出したシンプルさも、見た人の印象に残るから広告としては大いにアリな選択肢であったと言える。
■予想外のところに影響あり?
また、ドライバーさんたちの意識も変わったという。普段から安全運転を心がけているタクシードライバーの皆さんだが、アドバンタクシーを運転することで「企業の看板を背負っている」「自社だけでなく、他社のイメージにも関わる」という意識から、より安全を意識して運転するようになったそうだ。
広告というビジネス的な要素だけではなく、サービス向上という面から見てもラッピング広告タクシーは良い効果を生んでいるようだ。
企業は認知を広められて、お客様はより安全運転を享受できる。広めてヨシ、使ってヨシなラッピング広告タクシー。今後より広まりを見せるかもしれない。
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