■620馬力のV8ターボエンジンを搭載するローマの走りは?
運転席に乗りこむ。ローマの室内のために空間と形状を決める新しいアーキテクチャコンセプトが開発された。それはドライバーとパッセンジャーが別々の空間に居るというもので、別々の”セル”を生み出す手法なのだ。
これはフェラーリの他のモデルで導入されているデュアル・コクピット・コンセプトの進化版だそうだ。違いは、デュアルコクピットの理念を進め、ダッシュボードからキャビン全体に拡大したことだ。
パワートレインはV8、3.85Lツインターボ。すでに他のミッドシップモデルでも展開されているV8エンジンをさらにブラッシュアップしている。最高出力は620ps。これに新開発の8速ATが組み合わされている。
センターパネルのAボタンを押し、ハンドルスポークに備わるハンドリング性能とグリップ性能を選択できるスイッチで、「コンフォート」をチョイスし、スタート。Aレンジで停止してもクリープのない走りは、1800回転からアクセルペダルに対しての反応が俊敏になる。
試しにクローズドコースで0→100km/h加速を計測したが、手持ちのストップウォッチで3.8秒を記録(カタログ値は3.4秒)し、その実力を見せてくれた。このときもV8エンジンはレッドゾーン入口の7500回転まできれいに回っていた。
一方で街中では60km/h8速900回転というアイドリングのような回転数でも走行した。これは新8速ATのセッティングの凄さで、7、8速はハイギアード化されているので、1500回転あたりでも余裕がある。ちなみに100km/h巡航は8速1500回転、7速2000回転だった。
ハンドリングに関してはコンフォートモードでは路面からのザラつきやゴツゴツ感、上下動のキツさもない。スポーツモードも試してみたが、乗り心地こそ硬めに感じたが、クイックなハンドル操作ではボディのロールやゆり戻しも体感するほどに、コンフォートモード的。もちろん、このクルマにはこういうセッティングが合っているのだ。
この先のことを考えると、おそらく「ローマ」は最後のピュアガソリンターボエンジンを搭載したモデルになるかもしれない。
ラグジュアリーなフェラーリを求めている裕福な方は、すぐにでも購入契約書にサインすることをすすめたい。
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