2019年11月に、世界初披露されたフェラーリの最新モデル「ローマ」が、2020年4月1日、ついに日本でも正式発表された。
イタリアの首都であり、美しき古代都市の名を与えれたフェラーリは、ミッドシップモデルではなく、FRのフェラーリだ。
本企画では、6月4日、都内にて開催されたメディア向け展示・撮影会を取材。甘美な新型フェラーリの詳細をお届けしよう。
文/写真:大音安弘
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■古典デザイン手法を取り入れたデザイン
フェラーリ・ローマは、2019年11月に発表された新型フェラーリの「ローマ」は、2ドアのFRクーペという、往年のフェラーリGTを彷彿させるレイアウトを持つモデルだ。
シャープで流麗なクーペスタイルは、フェラーリの社内デザインによるもの。このところ、フェラーリの高性能ぶりを雄弁に物語るアグレッシブなスタイリングからすると、大人しく見えてしまうほど。

そんなローマのコンセプトは、イタリア語で“La Nouva Dolce Vita(新しい甘い生活)”であり、1950年代~60年代におけるローマの自由なライフスタイルを現代的に再解釈したものだそう。つまりパワフルやアグレッシブよりもエレガントを重視しているのだ。
エクステリアは、クラシカルさを演出する正当派フェストバックスタイル。他のフェラーリのように、派手なアクセントとなるラインやエアベントなどの演出はなく、まるでボディの上を優しく風が吹き抜けるような流麗なスタイルを構築している。
ヘッドライトユニットも、アイラインがシャープなフロントマスクを強調するように這わされるが、前後LEDライトユニットとも、流行りのライティングによる派手な演出はなく、控えめ。
誤解を恐れずに言うならば、周囲にフェラーリをアピールしたい人には、物足りないだろう。そのくらいシックで大人なクルマなのだ。フェラーリの美学を理解できる人に乗って欲しいという想いをビンビンと感じる。
因みに、ハッチバックにも見えるが、トランクは完全に独立しており、2個の小ぶりのスーツケースが収まる。またトランクには、秘密があり、上部に格納式リヤウィングが備わっている。
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