■湘南ブルーを身にまとい優雅なクルージング
ボディには、オーテックのイメージカラーのブルーが塗られていました。このブルーのボディカラーは、他のオーテックモデルにもブランドのアイコニックカラーとして共通して採用されていますが、モデルによって微妙に色合いを変えているそうです。
暗めのカラーリングなのに、キャラバンのように大きいボディでも重く見えにくいのは、この細やかなカラー調整のおかげなのかもしれません。他にもオーテックならではのパーツがたくさん装着されています。特に目を引くのは、キラキラしたグリル。
日産モータースポーツ&カスタマイズはサザンオールスターズの桑田佳祐さんの出身地でも有名な湘南は茅ヶ崎にあるので、海をイメージしたモチーフが多く取り入れられています。このグリルも太陽の光が海面にキラキラとしている様子をイメージして作られており、ひとつひとつのパーツがどの角度から見てもきらめくようになっているそうです。
他にも、専用のアルミホイールやエアロパーツが装着されていて、商用車とは思えないような豪華な雰囲気。また、走行中は、ブルーのデイライトが点灯するようになっていて、ひと目見てすぐオーテックと分かるところも素敵なポイントです。
最初は、「キャラバンは商用車だから愛着が湧くクルマではないだろう」と思っていたのですが、オーテックモデルは、しっかりと使えるクルマの中にもおしゃれな要素があって、触れているうちに少しずつその魅力に引かれていきました。
乗り込んでみると、室内は外観よりもっと上質。オーテックの刺繍が施されたシートは座り心地もよく、本革巻きのステアリングも運転をより楽しくしてくれます。インテリアをパッと見れば、ちょっと高級なミニバンにも劣らない雰囲気。エンジンをかけた時のディーゼルエンジンのブロロロという音で「あ、そういえばキャラバンだった」と我に返りました。
■抜群の実用性とオフでの使い勝手のよさ
まずは、サーキットユースを考えて、タイヤなどをしっかり載せられるかどうか試してみることに。一般道から高速道路へ入り、数十km離れたサーキット仲間の友人宅へとキャラバンを走らせます。
2022年2月のマイナーチェンジで刷新されたというディーゼルエンジンは、パワーはしっかりと出るし、高速道路で速度が乗ってくるとペダルのコントロールも少なくて済むので、運転は思いのほか楽。
そして、高速道路を降りて、細い道を入っていく時に驚いたのは、その抜群の回頭性です!試乗車のキャラバンはFRだったので、普通のミニバンなどとは違い、ボディは大きくてもするっと路地へ入って行くことができました。
想像以上に快適なドライブを経て、友人宅へ到着。早速リアゲートを開けてタイヤを積み込みます。荷室は十分すぎるほどのスペースがあるので、4本のタイヤを簡単に積載することができました。
さらにヘルメットやレーシングギア、工具などを載せてもまだ余裕があります。「これなら、今まで載せられなかったフロアジャッキも積めそうだし、サーキットではレーシングスーツを掛けたり、休憩スペースにもできたり、まだまだ色々な用途がありそう」と感じました。
働くクルマとしての使い勝手の良さはもちろん、専用デザインに仕立てられていることで、より気分良く快適に運転することができるので、もっとどこかへ出かけたくなりました。友人宅からは海が近いので、少し足を伸ばしてみることに。
海岸沿いを走っていると、深い海の色をしたキャラバンが、くじらのように道路の上を泳いでいるようなイメージが湧いてきます。冬の海は、ひんやりした風に潮の香りが乗ってきて、心が洗われるような感覚になりました。キャラバンの後席に腰掛けて、コーヒーを飲みながら海を眺めていると、忙しい日々を振り返り「たまにはこんな時間が必要だなぁ」としみじみ感じます。
キャラバンの車内は広いので、ワーケーションにもぴったり。ここでちょっとした仕事をしたり、こうやって遠出してのんびりリフレッシュをすることもできます。最初は「キャラバンをバリバリ使うぞ!」と思っていましたが、予想もできないくらい贅沢な時間を過ごすことができました。
最初は、商用車としてのイメージしかなかったキャラバンでしたが、オーテックの専用パーツに身を包んだキャラバン オーテックは、一味違う魅力を感じさせてくれました。サーキットのサービスカーとしてもバリバリ働いてくれるし、万が一の車中泊もOK。
その上、作り込まれたデザインや上質で過ごしやすい空間づくりのおかげで、ゆったりと自分らしい時間を過ごすこともできる。普通の乗用車ではできないような体験ができるから、より自分の活動の幅が広がる、夢のあるモデルだなと感じました。
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