三菱ふそう「6R」系エンジンの兄弟ユニット
デトロイトが「DD」エンジンシリーズを初めて発表したのは2007年だ。世界的にディーゼルエンジンの排ガス規制が段階的に強化されていた当時、ダイムラーは日米欧3市場向けのベースエンジンとなる共通プラットホーム「HDEP」を開発。グループ内で部品の90%を共通化し、効率的な排ガス規制対応を可能にした。
その先陣を切って登場したのがデトロイトのDD15型だった。従って、「DD」シリーズと三菱ふそうの「6R」シリーズ、メルセデス・ベンツの「OM47x」シリーズは兄弟ユニットに当たる。
次の規制も乗り越えられるよう白紙から設計したDDシリーズは、2010年(第2世代)、2013年(第3世代)、2016年(第4世代)、2021年(第5世代)と進化を続けている。中でも尿素SCRが導入された第2世代は変更点が大きかったが、今回の第6世代はそれ以来の大きな改良となる。
なお、デトロイトのエンジンは全てミシガン州レッドフォードで製造されている。ここはDTNAのパワートレーン、アクスルなどの生産拠点であり、研究開発の拠点でもある。
デトロイト地域は1世紀近くにわたり米国の自動車製造の中心地で、第6世代エンジンの開発では州の経済開発公社などから2.8億ドルの投資を受けている。現在、DDシリーズは世界で120万台が稼働しているそうだ。
余談となるが、当初は15L級(DD15)と16L級(DD16)にターボコンパウンド機構(ターボチャージャーの後段にタービンを追加し、エンジン排気からエネルギーを回収、流体カップリングと減速ギアを経てクランクシャフトに駆動力を戻す技術)を採用していた。その後、15L級のTC機構が廃止され、現行世代ではDD16(およびメルセデスのOM473型)のみに搭載される。次世代(第6世代)で16L級エンジンのTC機構を継続採用するかはまだ発表されていない。
第6世代DD13型エンジン及びDD15型エンジンは2027年1月から提供を開始し、同DD16型の生産は2028年1月に開始する予定だ。グループ内の先鋒を務めるDDシリーズは、三菱ふそうやメルセデス・ベンツの大型エンジンの今後を占う物にもなりそうだ。
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