2026年5月28日、トヨタが新型ハイラックスを正式発表・発売した。1968年の初代誕生から半世紀以上、190以上の国と地域で愛されてきた伝説のピックアップトラックが、まったく新しい姿で日本のユーザーのもとに届く。「Cyber SUMO」というキーワードで仕上げられたデザインは、見た瞬間に「あ、これ売れる」と確信させる圧倒的な存在感だ。気になる価格は498万800円(Z)〜550万円(Z”Adventure”)。正直、もっと高くなるかと思っていたが、この内容でこの価格帯なら相当な競争力がある。
文:ベストカーWeb編集部、写真:トヨタ自動車
【画像ギャラリー】新型ハイラックスのミネラル内装がガチ感すごい!! 純正アクセサリーのテールゲートエンブレムは圧倒的に黒がいいかも!?(47枚)画像ギャラリー「Cyber SUMO」と力士の「立ち合い」から生まれたデザイン、これが新世代のゴツさだ
発表された公式リリースによると、新型ハイラックスのデザインコンセプトは「Cyber SUMO」。え、マジか。マジです。ジャパニーズ・スモウ(相撲)です。一見すると奇抜なネーミングだが、実車を見ると「なるほど」と唸らされる。
力士の「立ち合い」をフロントビューのデザイン着想源にしており、オーバーフェンダー、ラジエーターグリル、バンパーが生み出す造形によって、重心低く、どっしりと構えた存在感を表現した。
いやー、狙ってんなートヨタ。新型ハイラックスはもちろんトヨタのASEAN市場を含む新興国を幅広く狙う世界戦略車。海外のユーザーが「ニッポン」に望んでいるツボを知りつくしている感じがする。
グレードは「Z」と「Z”Adventure”」の2種類。Adventureはフロントロアバンパーガーニッシュにタフさを強調するガーニッシュを追加し、スポーツバーを装着してよりマッシブな印象に仕上げている。アウトドアガチ勢はAdventure一択、という雰囲気のビジュアルだ。
インテリアも徹底した作り込みで、水平基調のインストルメントパネルを採用。悪路走行時でも車両の姿勢を把握しやすい設計だ。こういうところをちゃんと作り込むあたり、トヨタだなあと感じる。
12.3インチのセンターディスプレイを独立配置することで視線移動を最小限に抑え、幅広く直線的なセンターコンソールが室内に「たくましさ」を演出している。運転に必要なスイッチ類はコンソール下部に集約し、ナビやエアコン操作と明確に区分けすることで、グローブをしたままでも迷わず操作できる実用性を追求している。
500kgの積載量+デッキステップ+ラダーフレーム、アウトドアユースに完全対応
ボディサイズは全長5325mm×全幅1885mm×全高1865mmの1ナンバーサイズ。キャビンから独立したデッキスペースには最大500kgの積載が可能で、フラットな床面はそのままに使い勝手をさらに向上させた。
注目したいのが「デッキステップ」の採用だ。テールゲートを開いたときの地上高は845mm(社内測定値)で、左右のリヤクォーターパネルにステップを設定している。キャンプ道具やサーフボードなど背の高い荷物を積み込む際に、これが地味にありがたい。「踏み台どこ行った?」と探し回らなくてすむ。
走破性を支えるのはIMVシリーズで鍛え上げた伝統のラダーフレーム構造。フレームサイドレールの板厚を増やして車両全体のねじれ・曲げ剛性を最適化し、さらにフロアパネルのスポット溶接打点を36カ所追加することで床振動やこもり音を抑制。オフロードの強さはそのままに、オンロードでの快適性も大幅に高めた。
サスペンションはスプリングレートを最適化し、ショックアブソーバーの減衰力も見直している。電動パワーステアリングの採用により、低速でのとりまわし性を改善しつつ、オフロード走行時のキックバックによるステアリングのぶれも低減。
また、電動パーキングブレーキの採用で全車速追従機能付レーダークルーズコントロールに停止保持機能が追加された。長距離ドライブの渋滞も気楽に乗り越えられる。
【画像ギャラリー】新型ハイラックスのミネラル内装がガチ感すごい!! 純正アクセサリーのテールゲートエンブレムは圧倒的に黒がいいかも!?(47枚)画像ギャラリー2.8Lディーゼル+Toyota Safety Sense+OTA対応、装備の充実度も圧巻
パワートレーンは2.8L直噴クリーンディーゼルエンジン(1GD-FTV)と6速オートマチックトランスミッション(6 Super ECT)の組み合わせひとつだけ。発進時からトルクが太く、どんな積載状態でもストレスなく走れるのがディーゼルの美点だ。燃費性能と力強さを高次元で両立しており、長距離の仕事使いにも、週末の山岳アウトドアにも対応できる。
駆動方式はパートタイム4WD。トランスファー切替スイッチの操作のみで切り替えられるシンプルな設計で、マルチテレインセレクトとマルチテレインモニターを全グレードに標準装備。泥・砂・岩など路面に合わせてトラクション制御を最適化できる。
安全装備はToyota Safety Senseを全面拡充。プロアクティブドライビングアシスト(一般道でのステアリング・ブレーキ操作補助)を追加したほか、プリクラッシュセーフティでは交差点右折時の対向直進車と、右左折時の対向方向からの横断歩行者も検知する機能を追加している。街中での取り回しが増えるほど、この進化は効いてくる。
コネクティッド機能も充実。12.3インチHDディスプレイのディスプレイオーディオ(コネクティッドナビ対応)Plusを装備し、常時接続のDCM(車載通信機)を活用することで最新地図・交通情報をリアルタイムに活用できる。
エアバッグ作動時には自動でオペレーターに繋がるヘルプネットも標準装備。さらに、OTA(Over the Air)によるソフトウェアアップデートにより、購入後も安全機能や車両機能を継続的にアップグレードできる。
ライバル・三菱トライトンと真っ向勝負へ。月販目標690台は達成できるか
現在、日本市場でピックアップトラックを新車正規販売している国産車は、このトヨタハイラックスと三菱トライトンのみ。両車とも1ナンバーのフルサイズピックアップで、ディーゼル4WDと素性も近い。
トライトンが498万8500円~540万8700円という価格設定に対し、新型ハイラックスは498万800円〜550万円と、真っ向勝負を仕掛けてきた。ハイラックスの強みはコネクティッド機能やOTA対応、Toyota Safety Sense。2台で競い合って日本のピックアップトラック文化を盛り上げてほしい。
新型ハイラックスの月販目標は690台。2017年に13年ぶりに日本市場へ復活した先代が登場時に話題をさらったことを思えば、フルモデルチェンジのインパクトは大きい。アウトドアブームがコロナ禍を経ても続いている現状、「道具として使えてカッコいいクルマ」への需要はむしろ高まっている。
生産はトヨタ・モーター・タイランドのバンポー工場。タイ製であることも従来と変わらず、品質面の信頼性は折り紙付きだ。
最近のトヨタの傾向を考えると、デビュー後3カ月くらいたったら(国内生産モデルと比べると)納期が早くなりそう。 「Cyber SUMO」のゴツさと498万円からというプライスタグ、そしてフルパッケージの安全・コネクティッド装備。ね、「めちゃくちゃ売れそう」な予感がするでしょう。
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