半年で昨年の総数に迫る非常事態!! 事業用トラックの事故が急増しトラック協会が注意喚起

2022年の事故発生状況

半年で昨年の総数に迫る非常事態!! 事業用トラックの事故が急増し全ト協が注意喚起
車両区分別の死亡事故割合。「大型」と「中型」が大多数を占め、「普通」は1割以下

 いっぽう全ト協が8月に公開した交通事故統計分析結果によると、2022年の死亡事故件数は169件で、前年比では31件減少した。ピークの2012年と比較すると半分以下に減るなど減少傾向にある。死亡・重傷事故件数は959件で前年より106件減った。

 死亡事故の傾向としては一般道路(高速道路以外)が多く、2011年以降、おおむね8~9割を占めている。車両は「大型」が約5~6割、「中型」が3~4割を占め、「普通」は1割以下だ。

 車両総重量では最も重い「8000(kg)~」による死亡事故が過半数を占める(総重量別の集計は軽貨物を含む)。ただし重量車による事故件数自体も2012年以降、減少が続いている。

 事故類型としてはいずれの年も「車両相互」(対自転車も含む)が多く5割前後だが、2022年と2019年は「人対車両」も多く4割を超えている。「車両単独」は約1割、「列車」は1%以下だ。道路区分による事故類型を見ると、一般道路では「人対車両」が48.9%、「車両相互」が43.6%だった。いっぽう高速道路では「車両相互」が57.6%、「車両単独」が30.3%、「人対車両」が12.1%だった。

 一般道路でも高速道路でも死亡事故が最も多いのは「大型」だが、一般道路では「中型」が37.8%、「普通」も3.7%を占めた。高速道路では「大型」が67.6%と多くなっている。

 交差点での死亡事故は、実は信号機のない交差点より信号機のある交差点での事故のほうが多い。信号機のある交差点の第2当事者(被害者)別では、「歩行者」に対しては右折・直進事故が多く、「自転車」に対しては左折事故が多くなっている。また、信号機のない交差点では歩行者の事故が多い。

 2022年の車両1万台当たりの死者数・重傷者数は全国平均で7.7人となった。全ト協は目標として各県共通で6.5人を掲げているが、依然として多くの府県がこれを超過しているのが実情だ。

 全ト協は、前の5か年計画(総合安全プラン2020)において「車両1万台あたりの死亡事故件数1.6件」を重点目標としていたが、目標未達だった(2022年はこの目標をクリア)。また、「死者数200人以下」や「飲酒運転ゼロ」も達成できなかった。

 プラン2020を引き継いだ「総合安全プラン2025」ではより厳しい目標値が設定されているとはいえ、何よりも重視される「安全」に関して目標未達が続けば業界への信頼も揺らぎかねない。関係者がより一層取り組みを強化することが求められている。

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